国連安保理 北朝鮮の人権状況非難 北朝鮮は対決姿勢を鮮明に
国連の安全保障理事会で北朝鮮の人権状況をめぐり、アメリカなどから非難が相次いだことについて、北朝鮮の国連代表部は声明を発表し、強く反発したうえで「最も強力な手段で懲らしめようというわが国の意志は明白だ」として、軍事挑発も示唆してアメリカなどへの対決姿勢を鮮明にしました。
17日、北朝鮮の人権状況を話し合うため安保理で開かれた会合では、アメリカや日本などから「北朝鮮は人権状況の改善に充てるべき資金を核・ミサイル開発に使っている」などと非難する意見が相次ぎました。
これについて北朝鮮の国連代表部は19日、声明を発表し「わが国の尊厳と自主権に対する侵害、重大な挑戦とみなし、断固として糾弾する」と反発しました。
また、安保理の会合は米韓合同軍事演習の時期に合わせた北朝鮮に圧力を加える目的のものだったと非難したうえで「アメリカと追従勢力の謀略を最も強力な手段で懲らしめようというわが国の意志は徹底かつ明白だ」として、軍事挑発も示唆し対決姿勢を鮮明にしています。
北朝鮮は、この声明と合わせて、国連のグテーレス事務総長とアメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使を名指しで非難する外務省幹部の談話も発表しました。
安保理では、ウクライナ情勢などをめぐって欧米と中国やロシアが対立し、一致した対応が取れないなか、北朝鮮は核・ミサイル開発をさらに推し進め国連への非難も強めています。