WBC 日本 準決勝は対メキシコ 大谷チームメートの左腕が先発へ

野球のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックは17日、アメリカ・フロリダ州で行われた準々決勝でメキシコがプエルトリコに5対4で勝ちました。この結果、日本の準決勝の対戦相手がメキシコに決まりました。

試合は1回にプエルトリコが5番のバイエズ選手のツーランホームランなどで4点を先制しましたが、メキシコが2回と5回に1点ずつを返しました。

メキシコは2点差のまま迎えた7回にツーアウト満塁から5番のパレデス選手の2点タイムリーヒットで同点に追いつくと、続く一塁三塁のチャンスで6番のルイス・ウリーアス選手がタイムリーヒットを打ちこの回、3点を奪って逆転に成功しました。

このままプエルトリコの反撃を振り切ったメキシコは5対4で勝って準決勝進出を決めました。

この結果、日本時間の3月21日に行われる日本の準決勝の対戦相手はメキシコに決まりました。

メキシコ ギル監督「集中してベスト尽くす」

メキシコのギル監督は試合後、メキシコの国旗を羽織って会見に臨み「すばらしい勝利で、選手たちを誇りに思う。サッカーもワールドカップでメキシコは準決勝に進んだことがないと言われてきた。今大会も、大会前は多くの専門家がメキシコがここまでやるとは思っていなかったが、今はどんな強豪相手にも勝つ力があることを示すことができた」と初のベストフォーに胸を張りました。

そして日本との準決勝に向けては「スター選手も多くいるすばらしいチーム。私たちが勝つとは思われていないだろうが、きょうのプエルトリコ戦もそのような状況で勝ったので恐れはない。日本のことはもちろんリスペクトしているが、私たちも集中してベストを尽くす」と話していました。

ギル監督は準決勝に進んだ場合はエンジェルスに所属するサンドバル投手が先発するとすでに明言していて、大谷選手とのチームメート対決が実現します。
26歳のサンドバル投手は昨シーズン27試合に先発して6勝9敗の成績ながら防御率2.91をマークし、チーム内の先発投手陣では大谷選手に次ぐ成績を残しました。

ことしのキャンプでは大谷選手のキャッチボール相手を務めるなど仲のいい選手として知られていて、1次ラウンドのアメリカ戦では3回を投げてヒット2本、1失点に抑えて勝ち投手となっています。

メキシコ代表 監督は大谷所属のエンジェルスのコーチ

メキシコは5大会連続のWBC出場で、今回が初めてのベストフォー進出となります。

今大会は1次ラウンドで大会連覇を目指すアメリカに勝ち3勝1敗でグループCを1位で通過しました。

代表メンバーは大リーグでプレーする選手が多く、チームを率いるギル監督は大谷翔平選手が所属する大リーグ・エンジェルスの内野コーチです。

投手陣の中心は、昨シーズン、ドジャースで17勝をあげ最優秀防御率のタイトルを獲得したフリオ・ウリーアス投手ですが、ほかにもアーキーディ投手、ウォーカー投手と大リーグで昨シーズンふた桁勝利をあげた投手が2人いて、サンドバル投手もアメリカ戦で3回1失点で勝ち投手になるなど能力の高いピッチャーがそろっています。

打撃陣はアメリカ戦でホームラン2本を打ったナショナルズのメネセス選手、それに1次ラウンドで打率5割、9打点のレイズのアロサレーナ選手が当たっていて、好調な2人の前にランナーを出さないことがポイントになりそうです。