北朝鮮の人権状況を話し合う安保理の非公式会合は、日本と韓国が共同で提案して17日、ニューヨークの国連本部でおよそ70か国が参加して開かれました。
はじめに、会議を主催したアメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使が、「北朝鮮は、国民の人権よりも大量破壊兵器の追求を優先している。栄養よりも弾薬を、人々よりもミサイルを優先させている」と述べ、各国からも、北朝鮮が人権状況の改善に使うべき資金を核・ミサイル開発に充てていると非難する意見が相次ぎました。
国連安保理 北朝鮮の人権状況話し合う非公式会合で非難の応酬
国連の安全保障理事会では、北朝鮮の人権状況を話し合う会合が開かれ、アメリカや日本などから、北朝鮮は人権状況の改善に使うべき資金を核・ミサイル開発に使っていると非難する意見が相次ぎました。
一方、中国は緊張や対立につながりかねない議論は建設的ではないとして、アメリカを非難しました。


また日本の石兼国連大使は北朝鮮による拉致被害者に言及し、「彼らは未来を奪われ、家族は引き裂かれた。拉致は、国の主権に関わる重大な問題であり、間違いなく国際社会の平和と安全に対する脅威だ」と訴えました。
一方、中国の代表は今回の会合は朝鮮半島の緊張や対立につながりかねず建設的ではないと主張し、「現在の朝鮮半島の状況は、特定の国がこれまでの対話の成果を顧みず、繰り返し政策を変更した結果によるものだ。制裁などで圧力を加えることは問題の解決に役立たない」と述べ、アメリカを非難しました。
一方、中国の代表は今回の会合は朝鮮半島の緊張や対立につながりかねず建設的ではないと主張し、「現在の朝鮮半島の状況は、特定の国がこれまでの対話の成果を顧みず、繰り返し政策を変更した結果によるものだ。制裁などで圧力を加えることは問題の解決に役立たない」と述べ、アメリカを非難しました。
米国連大使 “拉致問題の早期解決に協力”

アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使はNHKの単独インタビューに応じ、「60か国以上から北朝鮮による人権侵害の問題に安保理が取り組むよう求める書簡が届いた。きょうの会合は、北朝鮮の人権問題を前面に押し出す機会となった」と述べ、意義を強調しました。
そして拉致問題について「わたしたちは日本や韓国とともに、この不幸な状況を解決するため、圧力を強化する必要がある」と述べ、拉致問題の早期解決に向け引き続き協力していく考えを示しました。
また会合では、北朝鮮が人権状況の改善に使うべき資金を核・ミサイル開発に充てていると非難する声が相次ぎ、トーマスグリーンフィールド国連大使は、北朝鮮が16日、ICBM級のミサイルを日本海に向けて発射したことについて、「安保理は発射を非難する公開の会合を開く必要がある。ICBMの発射に対処するため近日中に会合を要請する」と述べ、近く安保理の緊急会合を要請することを明らかにしました。
そして拉致問題について「わたしたちは日本や韓国とともに、この不幸な状況を解決するため、圧力を強化する必要がある」と述べ、拉致問題の早期解決に向け引き続き協力していく考えを示しました。
また会合では、北朝鮮が人権状況の改善に使うべき資金を核・ミサイル開発に充てていると非難する声が相次ぎ、トーマスグリーンフィールド国連大使は、北朝鮮が16日、ICBM級のミサイルを日本海に向けて発射したことについて、「安保理は発射を非難する公開の会合を開く必要がある。ICBMの発射に対処するため近日中に会合を要請する」と述べ、近く安保理の緊急会合を要請することを明らかにしました。
石兼国連大使「拉致問題 国際社会の関心つなぎとめたい」
北朝鮮の人権状況を話し合う国連安全保障理事会の会合の後、日本の石兼国連大使は記者団に対し「会合にはおよそ70か国が参加し30か国近くが発言した。北朝鮮の人権問題に対する国際社会の関心を反映していると受け止めている。われわれとしては北朝鮮の人権問題、そして最重要課題である拉致問題について、国際社会の関心をしっかりとつなぎとめ、解決につなげていきたい」と述べました。
また北朝鮮が16日にICBM級のミサイルを日本海に向けて発射したことについて「安保理の場で議論することが必要だ。いまその準備や働きかけを行っている」と述べ、緊急会合の開催に向け調整を進めていることを明らかにしました。
また北朝鮮が16日にICBM級のミサイルを日本海に向けて発射したことについて「安保理の場で議論することが必要だ。いまその準備や働きかけを行っている」と述べ、緊急会合の開催に向け調整を進めていることを明らかにしました。