韓国 ユン大統領 都内の大学で講演 “若者が積極的に交流を”

日本を訪れている韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は、都内の大学で講演し、日韓関係の改善を未来志向で進めるためにも、両国の若者が積極的に交流してほしいと呼びかけました。

16日、岸田総理大臣との首脳会談を行ったユン・ソンニョル大統領は17日午後、東京 港区の慶應義塾大学でおよそ150人の学生を前に講演を行いました。

この中でユン大統領は、未来志向の関係構築をうたった1998年の日韓共同宣言に言及し「25年前、両国の政治家は勇気を出して新たな時代の扉を開いた」と述べました。

そのうえで、「よい友人に会い、よりよい未来をつくるためにもう少し勇気を出そう。皆さんが未来を考えて韓国の若者たちと積極的に意思疎通を図ることを期待している」と述べて、日韓関係の改善を未来志向で進めるためにも両国の若者が積極的に交流してほしいと呼びかけました。

そして、みずからについても「韓国の責任ある政治家として両国の若い世代の輝かしい未来のため勇気を出して最善を尽くす」と強調しました。

2日間の日程を終えたユン大統領は、17日夕方、羽田空港から帰国の途に就きました。

キム・ゴニ夫人 旧知の建築家 安藤忠雄さんと昼食

ユン・ソンニョル大統領とともに日本を訪問していたキム・ゴニ(金建希)夫人は17日、帰国を前に世界的な建築家として知られる安藤忠雄さんと昼食を共にしました。

韓国大統領府によりますとキム夫人はかつて、デザイン関係の仕事を通じて安藤さんと知り合い、新年にはあいさつ状を送りあうなど連絡を取り合う仲だということです。

昼食会では安藤さんが子ども向けの図書室の整備など最近の活動について説明すると、キム夫人は「社会貢献活動や建築界での韓国と日本の交流を積極的に検討してほしい」と呼びかけたということです。

これに対して、安藤さんは「韓国には個性的な建築物が多い。文化だけでなく多様な分野で両国が近くなることを希望している」と応じたということです。