
敦賀原発2号機 再稼働の審査続けるか議論へ 原子力規制委員会
福井県にある敦賀原子力発電所2号機の再稼働に必要な審査で、事業者の日本原子力発電が提出した資料に相次いで誤りが見つかり、原子力規制委員会は、このまま審査を続けるかどうか、来月にも議論する考えを示しました。
日本原電が再稼働を目指す敦賀原発2号機をめぐっては、原子炉建屋の真下を通る断層が「将来動く可能性がある」と指摘されていて、断層の活動性が焦点になっています。
17日に行われた審査会合で日本原電は、過去に提出した資料を再確認したところ、断層の状態を確認できるように一部を切り出して作成した複数の標本が、本来切り出すべき位置とは別の位置を切り出していたことが分かったと報告しました。
敦賀原発2号機の審査は、日本原電が断層のデータを一部書き換えていた問題で2年ほど中断し、去年12月に再開したばかりです。
しかし、再開後も過去に提出した資料の中に、修正が必要な部分が157か所見つかるなどして、規制委員会側が説明を求めていました。
新たな誤りが見つかったという報告に対し、原子力規制委員会の石渡明委員は「審査が再開されたにもかかわらず、資料が不十分で実質的な審査に入れない状況が続いている。このまま審査を続けるか否か、4月にも開かれる原子力規制委員会の場で議論したい」と述べました。