農相“牛乳消費拡大 新たな支援策検討” 外国人旅行客に販売も

野村農林水産大臣は、飼料価格の高騰に直面する酪農家の経営を支援するため、外国人旅行客などを対象とした牛乳の提供など消費拡大に向けた新たな支援策を検討していることを明らかにしました。

新型コロナの影響で外食産業や学校などを通じた牛乳や乳製品の需要が落ち込み、飼料価格の高騰にも直面するなど、酪農家を取り巻く経営環境は厳しさを増していて、中には廃業を選択する農家も出ています。

こうした状況について野村農林水産大臣は、17日の閣議のあとの会見で、「春休みになると学校給食で牛乳が出なくなり、さらに需給が緩む懸念がある。訪日外国人旅行者や子ども食堂などを対象とする新たな消費拡大対策を講じたい」と述べ、牛乳や乳製品の消費拡大に向けた新たな支援策を検討していることを明らかにしました。

具体的には、乳業メーカーや生産者団体が牛乳やヨーグルトなどの乳製品を空港で外国人旅行客に販売したり、子ども食堂などに提供したりする取り組みを国が後押しして、牛乳の原料となる生乳の換算でおよそ5000トンの消費拡大を図りたいとしています。

農林水産省はこうした支援策の具体化に向け、政府や与党との間で調整を進める方針です。