“ロシアがウクライナで戦争犯罪にあたる行為” 国連調査委

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの人権状況について国連人権理事会が設置した調査委員会は16日、ロシアが民間人への攻撃や虐殺、それに子どもの連れ去りなど戦争犯罪にあたる行為が確認されたとする報告書を公開しました。

調査委員会はウクライナなどで現地調査を行い、595人から聞き取りを行った一方、ロシア側からの協力は得られていないとしています。

報告書ではロシア側の行為として、民間人への攻撃やブチャを含むキーウ地域などで男性65人、女性2人、それに14歳の少年が処刑されたことを確認したとした上で、手や足を縛られたり、近距離から頭を撃たれたりした遺体もあったとしています。

また、4歳から82歳に対する性的暴力や、子どもの連れ去りについても戦争犯罪に相当すると指摘しています。

さらにロシアによる去年10月以降のエネルギー関連施設への攻撃については厳しい寒さの中、多くの人が電気や暖房を使えず「人道に対する罪」にあたる可能性がありさらなる調査が必要だとしています。

一方、報告書ではロシア側の捕虜に対する銃撃などウクライナ側による戦争犯罪とされる違反行為も確認されたと指摘しています。