
EU レアアースなどで中国依存軽減へ 資源採掘や加工強化方針
EU=ヨーロッパ連合は、希少資源、レアアースなどの分野での中国への依存を軽減するため、域内での資源の採掘や加工を強化する方針を発表しました。
EUが16日に発表した新たな方針では風力発電設備に使うレアアースやEV=電気自動車のバッテリーの原料となるリチウムなど今後、需要の増加が見込まれる16の資源について「戦略資源」と位置づけています。
その上でこれらについて2030年までに域内での年間消費量のうち少なくとも10%を域内で採掘するほか40%を域内での加工、15%を域内でのリサイクルで確保するとしています。
また、いずれの資源についても調達先の多角化を進め、特定の国に年間消費量の65%を超える依存はしないとしています。
EUは域内で消費されるレアアースの98%を中国から輸入していて、今回の新たな方針はこうした「戦略資源」の中国への依存を軽減するのがねらいです。
16日に記者会見したドムブロフスキス上級副委員長は「未来の産業を構築するには安定した状況でも信頼できる状況でもない」と述べて対策の必要性を強調しました。