無人機がロシア軍機と衝突時に撮影したとする映像 米が公開

アメリカ国防総省は、アメリカ軍の無人機が黒海の上空でロシア軍の戦闘機と衝突したときに撮影したとする映像を公開しました。

アメリカ軍は14日、ウクライナ南部に面した黒海の上空で、アメリカ空軍の偵察用の無人機に対してロシア軍の戦闘機2機が燃料を浴びせるなどの妨害行為を行ったと発表しました。

このうち1機が無人機のプロペラと衝突し、制御できなくなったとして海上に墜落させたということです。

これについて、アメリカ国防総省は16日、当時、無人機が現場で撮影したとする映像を公開しました。

映像は無人機の後ろ側を撮影したもので、まずロシア軍機とみられる戦闘機が接近し、燃料とみられる白い煙状のものをエンジンの排気口の付近から放出して追い越す様子がうつってます。

その後、戦闘機が再び白い煙状のものを放出しながら接近したあと画像が乱れ、プロペラの一部が損傷している様子が見えます。

この衝突をめぐっては、アメリカはロシア側が危険な行為を行ったなどとして非難しているのに対し、ロシア国防省は「ロシアの戦闘機は無人機と接触していない」などと否定し、主張が食い違っています。

アメリカとしては、ロシア側の妨害行為や衝突した瞬間を撮影した映像を公開することで、みずからの主張の正当性を国際社会にアピールするねらいがあるものとみられます。