プーチン大統領 習主席を近くロシア招待か 友好国と関係強化

ウクライナに侵攻したロシアとアメリカなどとの対立が深まる中、プーチン大統領は、近く中国の習近平国家主席をモスクワに招待するとみられ、友好国との関係強化を一層進めようとしています。

アメリカ政府は、ウクライナ南部に面した黒海上空の国際空域を飛行していたアメリカ空軍の偵察用の無人機に、ロシア軍の戦闘機が妨害を行ったうえ衝突し、無人機が制御できなくなり海上に墜落させたと発表しました。

緊張の拡大が懸念される中、アメリカのオースティン国防長官とロシアのショイグ国防相は15日、電話で会談し、対話を維持していく必要性では一致しました。

一方、プーチン大統領の強硬派の側近たちは、アメリカが軍事作戦に直接関与した証拠だと批判し、無人機を回収して軍事機密を入手する考えも示し、アメリカをけん制しています。

こうした中、プーチン大統領は15日、モスクワにシリアのアサド大統領を招き、首脳会談を行いました。

ロシアと関係が深いアサド大統領との結束をアピールし、アサド大統領もウクライナに侵攻するロシアを支持する立場を表明しました。

さらにプーチン大統領は、中国の習近平国家主席をモスクワに招待する意向を表明していて、ロシア政府筋はNHKの取材に対し、来週、首脳会談を行う方向で調整中だと明らかにしています。

会談が実現すれば、ウクライナへの侵攻後初めてで、欧米との対立が続く中、ロシアは友好国との関係強化を一層進めようとしています。