
アジアとオセアニア株式市場で株価下落 クレディ・スイス懸念
16日のアジアとオセアニアの株式市場は、スイスの大手金融グループ「クレディ・スイス」の経営に対する懸念が高まり、投資家が運用リスクを避ける動きを強めて売り注文が広がり、各地で株価は値下がりしました。
各地の代表的な株価指数の16日の終値は、前日と比べて、
▽香港で1.7%、
▽オーストラリア シドニーで1.4%、
それぞれ下落しました。
また、
▽中国 上海でも1.1%、
▽台湾も1%、
いずれも値下がりしました。
「クレディ・スイス」の筆頭株主が追加投資に否定的な姿勢を示したと伝えられたことなどで、経営に対する懸念が高まったことが背景にあります。
日本時間の16日午前中、「クレディ・スイス」がスイスの中央銀行から日本円にして最大でおよそ7兆1000億円を調達する用意があると発表したことが伝わると、一時、株価が持ち直した市場もありましたが、その後、下げ幅は徐々に拡大しました。
市場関係者は、「アメリカの銀行が経営破綻して以降、各国の金融当局が相次いで対応策を示しているが、投資家の不安を解消するまでには至っていない」と話しています。