滋賀県では約100年ぶりに生息確認 ミナミヌマエビを博物館展示

滋賀県ではすでに絶滅したとみられていた淡水に生息するエビがおよそ100年ぶりに確認され、草津市にある琵琶湖博物館で展示されています。

琵琶湖博物館で展示されているのは、体長2センチほどの淡水にすむエビ「ミナミヌマエビ」です。

ミナミヌマエビは西日本の河川や沼などに生息していますが、環境の悪化で数が減少しているとされ、滋賀県では1915年に採集された標本を除いて記録はなく、すでに絶滅したと考えられていました。

しかし、京都大学の研究グループが、3年前から調査を行ったところ、滋賀県内の複数の川でミナミヌマエビが採集され、およそ100年ぶりに生息が確認されました。

琵琶湖博物館では、およそ30匹のミナミヌマエビが展示されていて、水槽の中を泳ぎ回ったり、コケなどの餌を食べたりする様子を見ることができます。

博物館の田畑諒一学芸員は「ミナミヌマエビが見つかった場所では、姿がよく似た外来種のエビも見つかっています。貴重な在来の生物が、外来種によって生息を脅かされていることについても目を向けてもらいたい」と話していました。

ミナミヌマエビの展示は5月14日まで行われています。