がんの種類、進行度別のデータは以下のとおりです。
いずれもがんが原因で亡くなった人だけを推定して算出する「ネットサバイバル」と呼ばれる生存率の値で示しています。
全体の生存率が高い順に示します。
▼甲状腺乳頭ろ胞がん
▽ステージ1:96.4%
▽ステージ2:97.1%
▽ステージ3:96.0%
▽ステージ4:74.6%
▽全体:91.0%
▼前立腺がん
▽ステージ1:90.6%
▽ステージ2:94.4%
▽ステージ3:87.2%
▽ステージ4:36.9%
▽全体:84.3%
▼女性の乳がん
▽ステージ1:94.1%
▽ステージ2:85.8%
▽ステージ3:63.7%
▽ステージ4:16.0%
▽全体:83.1%
▼子宮体がん
▽ステージ1:92.0%
▽ステージ2:84.4%
▽ステージ3:63.8%
▽ステージ4:16.7%
▽全体:79.3%
▼子宮けいがん
▽ステージ1:91.9%
▽ステージ2:62.5%
▽ステージ3:53.1%
▽ステージ4:18.6%
▽全体:68.1%
▼腎臓がん
▽ステージ1:82.4%
▽ステージ2:70.8%
▽ステージ3:54.9%
▽ステージ4:7.3%
▽全体:65.7%
▼喉頭がん
▽ステージ1:73.2%
▽ステージ2:63.5%
▽ステージ3:50.9%
▽ステージ4:30.4%
▽全体:58.8%
▼大腸がん
▽ステージ1:80.4%
▽ステージ2:69.2%
▽ステージ3:60.9%
▽ステージ4:11.2%
▽全体:57.9%
▼胃がん
▽ステージ1:77.7%
▽ステージ2:51.6%
▽ステージ3:31.5%
▽ステージ4:6.0%
▽全体:57.6%
▼卵巣がん
▽ステージ1:83.8%
▽ステージ2:58.2%
▽ステージ3:29.4%
▽ステージ4:18.5%
▽全体:51.9%
▼ぼうこうがん
▽ステージ1:64.8%
▽ステージ2:43.4%
▽ステージ3:28.9%
▽ステージ4:13.3%
▽全体:50.1%
▼腎う尿管がん
▽ステージ1:56.6%
▽ステージ2:52.6%
▽ステージ3:42.1%
▽ステージ4:5.6%
▽全体:33.9%
▼非小細胞肺がん
▽ステージ1:62.5%
▽ステージ2:28.7%
▽ステージ3:12.7%
▽ステージ4:2.2%
▽全体:30.8%
▼胆のうがん
▽ステージ1:66.4%
▽ステージ2:15.4%
▽ステージ3:3.0%
▽ステージ4:0.6%
▽全体:21.6%
▼肝細胞がん
▽ステージ1:30.5%
▽ステージ2:18.1%
▽ステージ3:8.0%
▽ステージ4:1.2%
▽全体:20.4%
▼肝内胆管がん
▽ステージ1:44.1%
▽ステージ2:25.3%
▽ステージ3:5.0%
▽ステージ4:0.5%
▽全体:12.0%
▼小細胞肺がん
▽ステージ1:22.8%
▽ステージ2:10.8%
▽ステージ3:8.3%
▽ステージ4:0.9%
▽全体:5.8%
▼すい臓がん
▽ステージ1:28.6%
▽ステージ2:10.3%
▽ステージ3:2.8%
▽ステージ4:0.8%
▽全体:5.4%
最新のがんの治療法や全国各地にある拠点病院、それに相談支援センターなどについての情報は、国立がん研究センターが運営している「がん情報サービス」(ganjoho.jp)にまとめられています。
がん患者 10年後生存率は53.3% 算出方法変更で数値は低下
全国のがん拠点病院などでがんと診断された人の10年後の生存率は、最新の集計で53.3%だったと国立がん研究センターが発表しました。
今回の集計から算出方法が変更されたため、前回の発表よりも数値が低くなっていますが「治療成績が悪くなったわけではなく、より実態を反映した数値になっている」としています。
国立がん研究センターは、2010年に全国のがん拠点病院などでがんと診断された患者34万人余りを対象に、診断から10年後の時点での状況を分析しました。
その結果、がん医療の効果をはかる指標となる、10年後の生存率は、全体で53.3%でした。
がんの種類別にみると、最も高いのは
▽「甲状腺乳頭ろ胞がん」で91.0%
次いで
▽「前立腺がん」が84.3%
▽女性の「乳がん」が83.1%
▽「子宮体がん」が79.3%となっています。
一方で
▽「すい臓がん」は5.4%と最も低く
▽「小細胞肺がん」が5.8%
▽「肝内胆管がん」が12.0%
▽「肝細胞がん」が20.4%
などとなっています。
「がん情報サービス」のウェブサイトでは、部位ごとにステージ別の生存率も見ることができます。
今回発表された生存率は、前回発表された数値よりも低下していますが、その理由について国立がん研究センターは、今回の集計から算出方法を国際的に使われている新たな方法に変更したためだとしています。
国立がん研究センターの石井太祐医師は「治療成績などが悪くなったわけではない。これまで過大評価されていた部分が修正されたことで、より実態を反映した数値になったと考えている」としています。