国際

【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(16日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる16日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

無人機がロシア軍機と衝突時に撮影したとする映像 米が公開

アメリカ国防総省は、アメリカ軍の無人機が黒海の上空でロシア軍の戦闘機と衝突したときに撮影したとする映像を公開しました。

アメリカ軍は14日、ウクライナ南部に面した黒海の上空で、アメリカ空軍の偵察用の無人機に対してロシア軍の戦闘機2機が燃料を浴びせるなどの妨害行為を行ったと発表しました。

このうち1機が無人機のプロペラと衝突し、制御できなくなったとして海上に墜落させたということです。

これについて、アメリカ国防総省は16日、当時、無人機が現場で撮影したとする映像を公開しました。

映像は無人機の後ろ側を撮影したもので、まずロシア軍機とみられる戦闘機が接近し、燃料とみられる白い煙状のものをエンジンの排気口の付近から放出して追い越す様子がうつってます。

その後、戦闘機が再び白い煙状のものを放出しながら接近したあと画像が乱れ、プロペラの一部が損傷している様子が見えます。

この衝突をめぐっては、アメリカはロシア側が危険な行為を行ったなどとして非難しているのに対し、ロシア国防省は「ロシアの戦闘機は無人機と接触していない」などと否定し、主張が食い違っています。

アメリカとしては、ロシア側の妨害行為や衝突した瞬間を撮影した映像を公開することで、みずからの主張の正当性を国際社会にアピールするねらいがあるものとみられます。

オデーサ市長が横浜市を訪問

ウクライナ南部の港湾都市、オデーサ市のゲネディー・トゥルハノフ市長が姉妹都市の横浜市を訪れ、復旧や復興に向けてさらなる協力を呼びかけました。

横浜市は、ロシアによるウクライナ侵攻以降、防寒具や浄水装置を現地に送るなど支援を続けています。

16日午前、トゥルハノフ市長が横浜市役所を訪れ、山中市長に感謝の気持ちを伝えました。そして、オデーサ市や周辺都市のインフラの復旧・復興に両市が協力して取り組むことなどを盛り込んだ覚書を締結しました。

このあと、トゥルハノフ市長は横浜市議会の本会議場で演説を行い、「オデーサも横浜によく似た雰囲気で、活気あふれる幸せな街だったが、去年2月にロシアの最初のミサイルが戦争前とそのあとに分けた。占領者がわれわれの大地に痛みと破壊、そして死を持ってきた」と訴えました。

その上で「この会場で採決されたロシアの侵攻を非難する決議に非常に勇気づけられた。頂いた浄水装置は住民に大変喜ばれ、防寒着のおかげで市の職員は寒い思いをせずに仕事ができた。温かいお心遣いをありがとうございます」と述べ、重ねて感謝の意を示しました。

ロシア 中国 イラン 海軍合同軍事演習を開始

ロシア国防省は15日、ロシアと中国、イランの3か国の海軍による合同の軍事演習を開始したと発表しました。

軍事演習は、イラン南東部のチャバハル港に近いオマーン湾などで行われ、ロシアからはことし1月に海上発射型の極超音速ミサイル「ツィルコン」を実戦配備したとされるフリゲート艦も参加し、中国海軍のミサイル駆逐艦などと戦術面での演習を行うとしています。

ロシアは先月下旬、南アフリカで中国と南アフリカとの海軍の合同軍事演習を行ったばかりです。

ロシアとしては友好国との結束をアピールして軍事力を誇示し、ウクライナ侵攻をめぐり対立を深める欧米側をけん制する思惑もあるとみられます。

無人機墜落“米が軍事作戦直接関与の証拠”プーチン大統領側近

アメリカ軍の無人機がロシア軍の戦闘機の妨害行為を受けて衝突し墜落したとアメリカ側が発表したのに対し、プーチン大統領の側近、パトルシェフ安全保障会議書記は15日、モスクワで「この無人機は、ウクライナの軍事作戦にアメリカが直接関与していることの証拠だ」と批判した上で「無人機の破片の回収に努める」と述べました。

また、プーチン大統領の別の側近、対外情報庁のナルイシキン長官も「われわれは無人機を回収し、研究する能力がある」と述べるなど、墜落した無人機を回収し軍事機密を入手する考えを相次いで示し、アメリカ側を強くけん制しました。

ロシア国防相とアメリカ国防長官 電話会談 無人機墜落で協議か

ロシア国防省は15日、ショイグ国防相がアメリカのオースティン国防長官と電話で会談したと発表しました。

電話会談はアメリカ側からの提案で行ったものだとしていますが、詳細は明らかにしていません。

アメリカ軍は14日、ウクライナ南部に面した黒海上空の国際空域を飛行していたアメリカ空軍の偵察用の無人機にロシア軍の戦闘機が妨害を行ったうえ衝突し、無人機が制御できなくなり海上に墜落させたと発表していて、この問題を巡り、両国の国防当局のトップの間で協議が行われたものとみられます。

プーチン大統領 シリアのアサド大統領と会談

ロシアのプーチン大統領はモスクワを訪問したシリアのアサド大統領と会談し、アサド大統領はウクライナに侵攻するロシアを支持する立場を表明しました。

会談の冒頭、プーチン大統領は「ロシア軍の貢献によって、シリアでは国際的なテロとの戦いで重要な成果が達成された」と述べました。

ロシアは、内戦が続くシリアのアサド政権を支援するため、2015年には軍事介入に踏み切り、その後も和平協議などでアサド政権を支えていて、プーチン大統領はそれを強調した形です。

また、プーチン大統領はトルコ南部で発生した大地震で、シリアでも大きな被害が出ていることについて支援を続ける考えを示すなど、両国の結束をアピールしました。

これに対し、アサド大統領はロシアの支援に感謝の意を示すとともに「ロシアのウクライナでの特別軍事作戦のあと、初めての訪問であるこの機会にナチズムと戦う軍事作戦を支持するというシリアの立場を表明したい」と述べました。

プーチン大統領は、欧米との対立が一層深まるなか中国など友好国との関係を強めていて、中東でも反米のシリアやイランなどと関係強化を進める姿勢を強めています。

ホワイトハウス戦略広報調整官「回収は難しいかもしれない」

墜落した無人機についてホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は15日、CNNテレビのインタビューに対し「機体は非常に深いところに沈んでいて、回収できるかどうかまだ評価をしている最中だが、難しいかもしれない」と述べてアメリカ軍が機体を回収できない可能性があるという見方を示しました。

そのうえで「無人機がもし他者の手に渡ったとしても情報の流出が最小限となるよう、できるかぎりの措置をとった」と述べました。

また、ニューヨーク・タイムズは空軍の元幹部の話として、これまでアメリカはアフガニスタンやシリアなどで同じ型の無人機を失っていると明かし、部品が敵対勢力に渡っていることは確実だとしています。

このため、今回、無人機が特殊なセンサーを搭載していない限りは、ロシア側が機体を回収したとしてもアメリカ側にとって大きな損失とはならないと述べています。

ゼレンスキー大統領 バフムト防衛し 徹底抗戦の考え強調

ウクライナのゼレンスキー大統領は14日、安全保障を担う政権幹部を集めた会議を開き、その後「すべての司令官から明確な立場が示された。現在の方向性を強化し、占領者に可能な限り最大の打撃を与える」と述べ、ウクライナ東部ドネツク州のウクライナ側の拠点バフムトを防衛し、徹底抗戦する考えを改めて強調しました。

ただ、アメリカの有力紙ワシントン・ポストはウクライナ軍は実戦経験が豊富な多くの兵士が死傷し、大規模な反転攻勢が実行できるか、ウクライナ側から疑問視する声も出ていると伝えました。

また、欧米の当局者の話として兵士の死傷者について、ウクライナ側では12万人、ロシア側ではおよそ20万人と推定されるとしていて、双方に甚大な被害が出ているとみられます。

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