NYダウ 一時700ドル超↓ 為替はユーロとドルに対し円高進む

15日のニューヨーク株式市場はスイスの大手金融グループ「クレディ・スイス」の経営悪化への懸念から売り注文が膨らみ、ダウ平均株価は一時、700ドルを超える大幅な値下がりとなりました。

15日のニューヨーク株式市場はアメリカの銀行の相次ぐ経営破綻に続いて、「クレディ・スイス」の経営悪化への懸念が高まり、取り引き開始直後から銀行株を中心に売り注文が膨らみました。

このため、ダウ平均株価は一時700ドルを超える大幅な値下がりとなりました。

その後はスイスの中央銀行と金融当局が、必要であればクレディ・スイスに資金繰りを支援すると明らかにしたことが安心材料となって値下がり幅は縮小し、終値は前日に比べて280ドル83セント安い、3万1874ドル57セントでした。

市場関係者は「金融機関への信用不安が広がればアメリカの銀行の経営にどのような影響が及ぶのか、先行きの不透明感が強まった。金融システムをめぐる市場の動揺は収まっておらず、当面、投資家が金融機関の経営に関する情報に神経をとがらせることになりそうだ」と話しています。

為替 ユーロとドルに対し円高進む

また、ニューヨーク外国為替市場ではユーロを売る動きが強まり、円相場は一時1ユーロ=139円台まで円高ユーロ安が進みました。

円は比較的、安全な資産としてドルに対しても買われ、円相場は一時、1ドル=132円台まで値上がりしました。

原油 WTI先物価格 1年3か月ぶり1バレル=70ドル割り込む

15日のニューヨーク原油市場ではアメリカの銀行の相次ぐ経営破綻に続いて、スイスの大手金融グループ「クレディ・スイス」の経営悪化への懸念が高まり、世界経済が減速して原油の需要が落ち込むことへの警戒感が強まりました。

このため国際的な原油取り引きの指標となるWTIの先物価格はおよそ1年3か月ぶりに1バレル=70ドルを割り込み、一時、1バレル=65ドル台まで大幅に下落しました。