国際

【解説】ウクライナ東部で激戦続く ロシアでは政権に不満の声

東部バフムトなどで激戦が続くウクライナ。厳しい戦いが続く中、ゼレンスキー大統領は“未来を決する戦いだ”と現地の部隊を鼓舞しました。

一方、ロシア国内では政府に対する不満もくすぶっているようです。油井秀樹キャスターの解説です。

(動画は4分17秒。データ放送ではご覧になれません)
ロシアの民間軍事会社ワグネルなどの部隊と、ウクライナ軍との間で激しい攻防が続く東部バフムト。

アメリカのシンクタンクは13日、ロシア側がバフムトの北西や南西で進軍した可能性があるものの、街を包囲するには至っていないと分析しています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は「非常に厳しく苦しい状況だ。バフムトやブフレダルなどで今われわれの未来が決しようとしている。ウクライナ人すべての未来を決する戦いだ」と述べました。

一方、ウクライナ産の農産物の輸出をめぐっては新たな動きが。

去年7月、ロシアとウクライナが輸出再開で合意した枠組みの期限が今月18日に迫っています。

こうした中、ロシア側が13日「合意の延長に反対しない」と表明。

ただ、これまで120日間としていた枠組みの延長を60日間に短縮すると主張しています。

一方、ウクライナ側は”60日間という主張は合意に反する”とロシア側の主張を批判しています。
ウクライナ情勢をめぐって、ロシア国内では政府に対する不満もくすぶっているようです。

ロシアの複数の独立系メディアが取り上げた映像では、モスクワ州から動員された兵士の妻や母親などが、訓練も十分にしないまま兵士を前線に放り込んでいると批判の声を上げたとしています。

「私の夫や他の動員兵たちは敵との前線に派遣され、敵の大砲の餌食になっている。十分武装した100人の敵を相手に、5人で敵の地域に突撃している状況だ」SNS上には、家族に加え、前線のロシア兵たちがみずから惨状を訴える動画も最近、拡散していると言います。
「ここには大砲や砲弾が供与されていない」

ロシアの独立系メディアは、現地の状況が厳しい上に、ロシア本国から新たに派遣された動員兵が戦闘の中心となってこうした不満が噴出しているのではないかと分析しています。
一方、ロシア国内からは、こうした戦争に対する不満や反対意見を抑え込むニュースも入ってきています。

先週、戦争に反対するロシアの元学生に対する判決公判が行われました。

「この戦争はウクライナの人たち全員にとって大きな悲劇だが、隣国と平和に暮らしたいロシア人にとっても悲劇だ。ロシアに自由を、ウクライナに平和を」大学生だったイワノフさんは、ネット上に戦争反対を訴えるチャンネルを開設したところ、ロシア軍に関する偽の情報を拡散した罪に問われ、禁錮8年半の判決を言い渡されました。

ロシアでは、先月も女性ジャーナリストが軍に関する偽の情報を拡散した罪に問われ、禁錮6年の判決が言い渡されています。

抑圧が強まるロシア国内ですが、今回判決を受けたイワノフさんは「大勢のロシア人が戦争に反対している。今はロシアの歴史にとって暗黒の時だが、必ず夜明けを迎える」とも語っています。

プーチンのロシアは本当のロシアではない。夜明けを待ち望んでいるロシア人が多い。そう訴えています。

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