【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(14日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる14日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ゼレンスキー大統領「未来を決する戦い」

ウクライナ東部ドネツク州のウクライナ側の拠点のひとつバフムトでは、ロシアの民間軍事会社ワグネルなどの部隊と、ウクライナ軍との間で激しい攻防が続いています。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は13日、ロシア側がバフムトの北西や南西で進軍した可能性があるものの、街を包囲するには至っていないと分析しています。

ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、新たに公開したビデオ演説で東部の状況について「非常に厳しく苦しい状況だ。バフムトやブフレダルなどで今われわれの未来が決しようとしている。ウクライナ人すべての未来を決する戦いだ」と述べました。

ロシア側がバフムトの掌握をねらって猛攻を仕掛ける中で、ゼレンスキー大統領は改めて現地の部隊を鼓舞し、徹底抗戦の姿勢を鮮明にしたかたちです。

イギリス国防省「ロシア軍の弾薬不足が深刻化」

イギリス国防省は14日「ここ数週間ロシア軍の弾薬不足が深刻化しているようだ。これまでは使用不可能とされていた古い武器弾薬の在庫に頼っているのはほぼ間違いない」と分析し、ロシア側も厳しい状況にあるという見方を示しました。

ウクライナ産農産物 輸出めぐる合意 ロシア「延長に反対せず」

ウクライナ産の農産物をめぐり、国連とトルコの仲介によってロシアとウクライナが輸出再開で合意した枠組みの期限が今月18日に迫る中、13日にスイスのジュネーブで行われたロシアと国連の協議のあとロシアのベルシーニン外務次官が声明を発表し「合意の延長に反対しない」と表明しました。

ただ、これまで120日間としていた枠組みの延長を60日間に短縮すると主張しています。

これについて、国連は「ウクライナ産の農産物とロシアの食料や肥料の輸出を続けるために引き続き全面的に関与する」とする一方、ロシア側が主張する60日間の延長については「留意している」としています。

一方、ウクライナ政府で農産物輸出を担当しているクブラコフ復興担当副首相兼インフラ相はツイッターで「延長は120日間で合意していて、ロシアの60日間という主張はこれに反する」とロシア側の主張を批判しています。

中国 習主席 “来週にもロシアでプーチン大統領と会談” 報道

中国の習近平国家主席が、早ければ来週にもロシアを訪れてプーチン大統領と首脳会談を行う計画があるとロイター通信が13日、複数の関係筋の話として伝えました。

また、ロシアの政府筋もNHKの取材に対し「習主席のロシア訪問は来週の方向で調整中だ」と明らかにしました。

首脳会談が実現すればウクライナ情勢についても意見が交わされるものとみられますが、ロシア大統領府のペスコフ報道官は13日、記者団の質問に「今のところ何も言うことはない。そのような準備が整えば伝える」と述べるにとどまりました。

習主席 ゼレンスキー大統領との会談も計画

アメリカの有力紙、ウォール・ストリート・ジャーナルの電子版は13日、習主席がロシア訪問のあとにウクライナのゼレンスキー大統領とのオンラインの会談も計画していると伝えました。

会談が実現すれば、去年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻後、初めてとなります。

ゼレンスキー大統領は、中国が先月発表したロシアとウクライナに対話と停戦を呼びかける12項目にわたる文書について一定の評価をするとともに習主席と会談したい意向を示しています。