【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(12日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる12日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ軍総司令官 米に防空システムの強化訴える

ロシア軍がウクライナ全土へのミサイル攻撃を続ける中、ウクライナ軍のザルジニー総司令官はアメリカ側と電話会談を行い、防空システムを強化する必要性を訴えました。

これは、ザルジニー総司令官が12日までにSNSで明らかにし、アメリカ軍の制服組トップ、ミリー統合参謀本部議長に対し、弾薬や装備品の支援を求め、さらに防空システムの能力を強化する必要性を訴えたということです。

ロシア軍は今月9日、極超音速ミサイルだと誇示する「キンジャール」を含む複数の種類のミサイルを使用して大規模なミサイル攻撃を行っていて、こうした攻撃に対応するため、アメリカ軍に改めて軍事支援を求めたとみられます。

英国防省 “ロシア兵士の死亡率 東部出身者で30倍以上”

イギリス国防省は12日、ロシア側の兵士の死者について、首都モスクワや第2の都市サンクトペテルブルクなど裕福な都市部の出身者と比べ、ロシアの地方、特にロシア東部の出身者が人口の割合にして30倍以上の死亡率になる可能性があると指摘し、厳しい経済状況にある地方出身者が戦地に送り込まれていると分析しています。

ロシア国防省が、裕福で影響力が強いロシア人家庭は除外しながら兵員不足に対応しようとしていると分析していて、政権側が社会の不安や反発が起きないよう神経を尖らせているものとみられます。

ウクライナ国防省 “司令官が部隊鼓舞”

ウクライナ国防省は11日、軍のシルスキー司令官が前線で指揮を執り続けているとSNSで明らかにし、この中で司令官は「兵力を蓄えてまもなく始まる反転攻勢まで時間を稼ぐ必要がある」と部隊を鼓舞したとしていて、ロシア側の侵攻を食い止める姿勢を強調しました。

英国防省 バフムト戦況 “ロシア側部隊 困難な状況に”

バフムトの戦況についてイギリス国防省は11日、ウクライナ軍が川に架かる橋を破壊するとともに川の西側で拠点とする建物から砲撃し、ロシア側で戦闘を続ける民間軍事会社ワグネルの部隊は、困難な状況に陥っていると分析しました。

米シンクタンク “クリミア半島でロシア軍が防衛線”

ウクライナ南部についてアメリカのシンクタンク「戦争研究所」は10日、ロシアが9年前に一方的に併合したクリミア半島でロシア軍が防衛線を築いていると指摘し、「南部の占領地域を長期にわたり維持することに不安を抱いていることを示唆している」と分析しています。