米 CIA長官「プーチン大統領 欧米の支援疲れねらっている」

アメリカ・CIA=中央情報局のバーンズ長官は、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアのプーチン大統領が欧米の支援疲れをねらっているとの分析を示すとともに、今後の数か月が和平交渉の見通しが立つかどうかの重要な局面になるとの見方を示しました。

アメリカ・CIAのバーンズ長官は9日、議会下院の公聴会に出席し、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアのプーチン大統領について「彼は時間を自分のために利用できると確信している。消耗戦を通じて、ウクライナ軍を疲弊させ、欧米によるウクライナへの支援を弱体化できると信じている」と述べ、プーチン大統領が欧米の支援疲れをねらっているとの分析を示しました。

そして分析の結果として、「戦場では、今後の数か月が非常に重要だ。私は、プーチン大統領が現在、真剣な交渉を行う用意はないと確信しているが、交渉の見通しが立つかどうかは、今後の戦局しだいだ」と述べ、今後の数か月が重要な局面になるとの見方を示しました。

そのうえで「重要なことは、われわれができるかぎりの支援を提供することだ」と述べ欧米諸国は支援疲れをねらうプーチン大統領の思惑を打ち砕くためにも、ウクライナにできるかぎりの軍事支援を行う必要があるとの考えを強調しました。