
”中国 台湾有事で2027年までに米介入抑止の軍態勢” 米報告書
アメリカ政府は世界の脅威を分析した報告書を公表し、中国が台湾有事の際にアメリカの介入を抑止できるだけの軍の態勢を、2027年までに整えるという目標に向けて取り組みを進めていると指摘しました。
アメリカの情報機関を統括する国家情報長官室は8日、世界の脅威を分析した年次報告書を公表しました。
それによりますと、中国は習近平指導部が3期目に入る中、台湾に統一を迫るとともに、台湾へのアメリカの影響力を弱らせようとするとしています。
そのうえで、台湾有事の際にアメリカの介入を抑止できるだけの軍の態勢を、2027年までに整えるという目標に向けて取り組みを進めていると指摘しています。
そして中国は、
▽台湾海峡の「中間線」を越えた中国軍の戦闘機の飛行や、
▽台湾上空を通過するミサイルの発射を増やすなど、
より強い措置をとるおそれがあるとしています。
さらに、アメリカに対抗し続けるため、ロシアとは外交や防衛、経済、科学技術の分野で協力関係を維持するという見方を示しています。

中ロ間の協力について、ヘインズ国家情報長官は8日、議会上院の公聴会で「中国とロシアの関係は深まり続けている。われわれは戦争に関連して中国がロシアに支援を提供していることを把握している。支援はますます受け入れがたいレベルになっている」と述べて懸念を示しました。