
“大浴場の湯交換年2回”の旅館 福岡県が刑事告発 虚偽説明で
大浴場の湯を年に2回しか交換していなかったなどとして改善指導を受けた福岡県筑紫野市の老舗旅館が当初、保健所に虚偽の説明をしていたとして、県は公衆浴場法に違反した疑いで刑事告発しました。
筑紫野市の二日市温泉にある老舗旅館「大丸別荘」は、県の条例で週に1回以上すべて入れ替えなければならない大浴場の湯を年2回の休館日にしか交換していなかったほか、消毒用の塩素の注入も怠っていて、基準値の最大3700倍のレジオネラ菌が検出され、去年12月に福岡県から改善指導を受けました。
この問題で旅館は当初、保健所に対し湯の交換は適正だったなどと説明していました。
これについて、県は、虚偽の説明をしたとして大丸別荘と、辞任した前の社長を公衆浴場法に違反した疑いで刑事告発したと発表しました。
告発は8日、警察に受理されたということです。
福岡県の田村聡生活衛生課長は、記者会見で「虚偽の説明は非常に大きな問題で現在改善しているからといって見過ごすわけにはいかない。行政が厳正に対処する姿勢を示す意味で大きな意義がある」と述べました。
これについて大丸別荘は「虚偽の説明をしていたことは事実で、刑事告発については当然の結果だと思います。しかるべき処分がされる場合には謹んでお受けいたします」と話しています。