
高浜原発4号機 自動停止の原因 “制御棒1本が原子炉内に落下”
ことし1月、福井県にある関西電力の高浜原子力発電所4号機で、原子炉が自動停止したトラブルで、関西電力は7日、原子力規制庁に対し、核分裂を抑える制御棒1本が電気的な故障により原子炉内に落下したことが原因とみられると報告しました。
福井県高浜町にある高浜原発4号機では、運転中だったことし1月30日、原子炉内の核分裂の状態を示す中性子の量が急激に減少したという異常を知らせる警報が出て自動停止しました。
このトラブルについて、関西電力は7日、報告書をまとめ、原子力規制庁に説明しました。
それによりますと、48本ある制御棒のうち1本が原子炉内に落下したことで、部分的に核分裂反応が抑えられ、中性子の量が減って警報が出たと推定したということです。
制御棒は、運転時には原子炉の上に引き上げられ、電磁石の力で保持されていますが、今回落下した1本を含む3本の制御棒を保持する電磁石で、電流の値が低下する現象が確認されたということです。
これらの電磁石に電流を送るケーブルが、上から覆いかぶさっていたほかのケーブルの重みで接続不良を起こしていたとみられるとしています。
関西電力は対策として、ケーブルを予備のものに替えるとともに、余分なケーブル部分を切って重みがかからないようにするということです。
規制庁は報告内容を詳しく確認し、今後の対応を検討することにしています。