旧統一教会ハンドブック改訂 “養子縁組推奨 不適切” 厚労省

旧統一教会で行われてきた信者どうしの養子縁組をめぐり、厚生労働省は、教団が改訂した信者向けのハンドブックに、親による養育が困難でないにもかかわらず養子縁組を推奨していると捉えられる記載があり、児童福祉法などに照らして適切ではないとする見解を教団に通知しました。

旧統一教会で行われてきた信者どうしの養子縁組をめぐり、厚生労働省はことし1月、信者向けのハンドブックに養子縁組をあっせんしていると受け取られかねない記載があると指摘し、教団は指摘を受けた部分を消去するなどして修正した改訂版のハンドブックを厚生労働省に送付していました。

これについて厚生労働省が内容を精査した結果、懸念する点があるとして、6日付けで国の見解を教団に通知しました。

通知では、親による養育が困難でないにもかかわらず養子縁組を推奨していると捉えられる記載がみられると指摘しています。

そのうえで、子どもはできるかぎり実の両親に養育される権利があると規定されている国連の子どもの権利条約や児童福祉法に照らして適切ではないとしています。

また、通知には信者間で養子になった当事者から「苦しみが大きかった」などの声があることも記されていて、厚生労働省は実態調査を継続していくことにしています。