ロシア バフムトで攻撃強める 東部 南部で住宅に砲撃 市民犠牲

ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアは、東部ドネツク州の掌握をねらい、激しい戦闘が続くバフムトを包囲しようと攻撃を強めているほか、東部や南部では住宅への砲撃も繰り返し、市民の犠牲が増え続けています。

ウクライナ軍の参謀本部は5日、東部ドネツク州のウクライナ側の拠点の1つバフムトについて「ロシア側が街に向かって進み続けている。バフムトや周辺地域への攻撃をやめていない」と、発表しました。

ロシア側はバフムトを包囲しようと攻撃を強めていますが、ウクライナ側は撤退せずに抗戦を続け、激しい戦闘が続いているものとみられます。

一方、ロシア国防省は5日、ドネツク州でウクライナ軍の部隊や装甲車などを破壊したほか、東部ハルキウ州や南部ザポリージャ州などへも砲撃を行ったと発表しました。
一連の砲撃によって市民の犠牲が増え続けていて、2日、ザポリージャ州では5階建ての集合住宅が破壊されてこれまでに13人が死亡したほか、5日、南部ヘルソン州では住宅が砲撃を受けて3人が死亡し、ウクライナ大統領府のイエルマク長官は、SNSで「ロシアのテロリストが市民を殺害し続けている」と非難しました。
こうした中、戦況を分析しているイギリス国防省は5日、「ロシア軍の予備役の兵士が銃器とシャベルだけでウクライナ軍の拠点を攻撃するよう命じられた」とする報告を発表し、ロシア軍は攻撃を強める一方で物資も不足している状況を示すものだと分析しています。