コロナワクチンの重症化予防効果 4回接種で78.2% 長崎大調査

新型コロナウイルスのワクチンを4回接種した場合、入院した人で重症化を防ぐ効果は、オミクロン株の「BA.5」が主流となった時期で78.2%だったことが長崎大学などの分析でわかりました。

長崎大学などのグループは、オミクロン株の「BA.5」が広がった去年7月から9月に、9都県の11医療機関で、コロナの疑いがあって入院した16歳以上の789人について、ワクチンの接種歴や検査結果、出た症状などを調べました。

先月、厚生労働省の専門家会合で示された結果によりますと、新型コロナで入院した人が重症化する割合について分析すると、ファイザーかモデルナのワクチンを2回接種した人では、接種していない人と比較して16.3%、3回接種した人で56.9%、4回接種した人で78.2%、低かったということです。

また、別の分析で、入院に至った割合については、2回接種した人で58.2%、3回接種した人で72.8%、4回接種した人で84.8%低くなっていたということです。

今回、分析した期間に接種されていたのはほとんどが従来型のワクチンで、研究グループは、暫定的な分析結果ではあるものの、接種回数が多いほど有効性が高まる傾向が見られたとしています。

長崎大学の前田遥特任研究員は「従来型のワクチンでも『BA.5』に対して重症化予防などで有効だったと考えられる。2回目や3回目で接種が終わり、時間がたっている場合、若い人でも追加の接種は推奨できる」としています。