審査会で自民党の新藤政務調査会長代行は、緊急事態における国会議員の任期延長について、これまでの議論で意見の集約が進んだとの認識を示したうえで「国会機能がどうしても維持できない事態に備え、内閣が緊急に立法措置や財政支出ができる規定について議論が必要だ」と述べました。
また、日本維新の会と国民民主党は、議員任期の延長について、具体的な条文案の作成に入ることを提案し、公明党も、条文案の検討も念頭に議論を進めるべきだと主張しました。
今国会で初の衆院憲法審査会 緊急事態での対応などで議論
今の国会で、初めて衆議院憲法審査会が開かれました。大規模災害や戦争など緊急事態での対応を、憲法に規定するかどうかをめぐり、自民党が憲法改正に向けて、さらに議論を進めるよう主張したのに対し、立憲民主党は慎重な議論を求めました。


これに対し、立憲民主党の階猛氏は、条文案の作成は時期尚早だとしたうえで「衆議院議員の任期延長を認めれば、実質的に参議院の権限を弱めることにつながり、慎重な議論を行う必要がある」と指摘しました。
一方、共産党は憲法審査会での憲法論議に反対する考えを示しました。
このほか、自民党が「自衛隊の明記」など、4項目の改正案の議論を進めるよう求めたほか、立憲民主党は、現行憲法で同性婚が認められるか議論を深めるべきだと主張しました。
一方、共産党は憲法審査会での憲法論議に反対する考えを示しました。
このほか、自民党が「自衛隊の明記」など、4項目の改正案の議論を進めるよう求めたほか、立憲民主党は、現行憲法で同性婚が認められるか議論を深めるべきだと主張しました。
自民 新藤政調会長代行「安定的かつ活発に開催へ調整」
審査会の与党側の筆頭幹事を務める自民党の新藤政務調査会長代行は、記者団に対し「自民党は可及的速やかに憲法改正を実現することを目的としており、そのための議論を深めていくのは、憲法審査会を安定的かつ活発に開催することに尽きる。これからも立憲民主党と調整していきたい」と述べました。
立民 中川憲法調査会長「定例日の開催基本に『論憲』を」
審査会の野党側の筆頭幹事を務める立憲民主党の中川憲法調査会長は、記者団に対し「各党から表明された議論のテーマを整理して、焦点が定まり、議論が活発になる形で憲法審査会を運営できればいい。定例日の開催を基本に、国会のルールに基づいて『論憲』をやっていきたい」と述べました。