林外相 今夜インドに向け出発 クアッド外相会合に出席へ

G20=主要20か国の外相会合への出席を見送った林外務大臣は、日本、アメリカ、オーストラリア、インドの4か国の枠組み=クアッドの外相会合に出席するため、2日夜、インドに向けて出発します。会合では、国際秩序を維持・強化する必要性を改めて共有したい考えです。

クアッドの外相会合はインドでのG20外相会合にあわせて3日に開かれることになっていて、林外務大臣はこれに出席するため、参議院予算委員会での質疑のあと2日夜、現地に向けて出発します。

中国がロシアとも連携して軍事的活動を活発化させる中、会合で林大臣らはインド太平洋地域の情勢をめぐって意見を交わし、力による現状変更の試みに強く反対することを改めて確認する見通しです。

一方、参議院予算委員会での審議のため、林大臣は今回のG20外相会合への出席を見送り、代理で山田副大臣が出席しています。

政府や与野党からは「日本がG7=主要7か国の議長国を務める中、日本外交にとって痛手だ」といった指摘も出ています。

林大臣としては、こうした指摘も踏まえ、国際秩序を維持・強化する必要性を改めて会合で共有し、5月のG7広島サミットにつなげたい考えです。

松野官房長官 “実践的協力など確認”

松野官房長官は、午後の記者会見で「G7=主要7か国の議長国としての立場も踏まえ、議論にしっかり参画し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、幅広い分野で実践的協力を進めていく点などを確認したい」と述べました。

一方、林外務大臣のG20=主要20か国の外相会合への出席が見送られたことについては「わが国の主張は、山田外務副大臣が出席して、しっかり発信しているところだ」と述べました。