コロナ病床補助金 神奈川県の76医療機関に約88億円過大交付か

神奈川県内の76の医療機関に対して、新型コロナの患者のために確保した病床に対する補助金が、およそ88億円過大に交付されていた可能性があることが分かり、県は今後、返還を求めることにしています。

新型コロナの入院患者の病床を確保するため、国はほかの患者の受け入れを休止した病床や、コロナ患者用に確保したものの使われなかった病床に、都道府県を通じて補助金を支給しています。

この補助金について会計検査院が調べたところ、神奈川県内では、病院側が対象の日数を過大に申告したり、より単価が高い病床として申告したりして、令和2年度に8つの医療機関に対して、およそ42億円が過大に交付されていたことが分かっています。

会計検査院の指摘を受け、県は同じようなケースがないか医療機関に自主点検を求めました。

その結果、76の医療機関に令和2年度から2年間、およそ88億円が過大に交付されていた可能性があることが、新たに分かったということです。

県の担当者は「県の審査が不十分だったこともあり、反省している。金額を精査したうえで、来年3月末までに全額を返還してもらう方向で、医療機関と調整したい」と話しています。