ウクライナ首相 領土奪還へ “春から夏にかけて攻勢強める”

ロシアによる軍事侵攻から1年となるのに合わせて、ウクライナのシュミハリ首相がNHKのインタビューに応じ「反転攻勢を計画している」と述べ、領土の奪還に向けて今後、春から夏にかけて攻勢を強める方針を明らかにしました。

ウクライナのシュミハリ首相は23日、首都キーウでNHKのインタビューに応じ、1年となるロシアによる侵攻について「ウクライナは耐え抜いただけでなく、この間、占領された領土の50%以上を解放した。私たちは戦いを続けているし、多くの国からは100%の支持を受け、国内には揺るぎのない結束がある。すべての領土を解放するまで戦いを続ける」と強調しました。

そして「支援してくれる国とともに反転攻勢を計画している。計画の準備に向けて新しい、射程の長い兵器や装甲車などの供給を期待している。春か、あるいは夏には反転攻勢を実現できると思う」と述べ、領土の奪還に向けて今後、攻勢を強める方針を明らかにしました。

その上で「私たちの主権と領土の一体性を取り戻すことは、ウクライナにとってだけでなく世界にとっても極めて重要だ。21世紀に誰も軍事力によって国境を変えることを考えてはならない」と指摘し、将来、ほかの地域で同じような侵略が繰り返されないためにもウクライナの勝利が欠かせないとしています。

また、ことしG7=主要7か国の議長国を務める日本の支援に感謝したうえで「議長国の期間中、各国の連携をとりまとめ多くの新たな取り組みをもたらすことを望む」と述べ、財政面や人道面の支援で主導的役割を果たすことに期待を示しました。