横浜 保育施設で“不適切な保育” 行政指導に1年以上かかる

横浜市内の保育施設で、保育士による不適切な保育が行われていたことについて、横浜市は、こうした行為を動画などで把握しながら、改善を求める行政指導に1年以上かかっていたことが明らかになりました。横浜市は「初動の対応で足りない部分があった」と話しています。

おととし8月、横浜市の認定こども園で、当時の保育士が、子どものあごを指でつかむなどの行為を繰り返し、横浜市は不適切な保育だったとして、今月、施設に対して改善などを求める行政指導を行いました。

今回の保育士の行為について、横浜市は、おととし12月の時点で、不適切保育の様子が映った動画を確認していましたが、部局内で十分に共有されなかったため、今月、行政指導が行われるまで1年以上かかっていたことが分かりました。

横浜市は「動画を見た時点で強い指導に移るべきで、上の者にも報告すべきだった。初動の対応で足りない部分があった」と話しています。

子どもが通園の父親 “虐待された疑いが 調査を”

この保育施設に子どもを通わせていた父親は、自分の子どもも虐待された疑いがあるとして、市と施設に調査するよう求めてきました。

父親は「家を出ようとすると、子どもが入り口で抵抗して登園を嫌がり、トラウマになっていました。子どもがトイレの近くの閉鎖空間に連れ込まれて、そこで、きつい物言いをされて泣いているのを、ほかの保育士が聞いたという話もあります。親としては、不安以外のなにものでもありません」と話していました。