ワクチン無料接種継続 高齢者ら年2回の方針了承 厚労省分科会

新型コロナワクチンのことし4月以降の接種のあり方について検討する厚生労働省の専門家による分科会が開かれ、今の無料での接種を継続したうえで、重症化リスクの高い高齢者などは5月からと9月からの2回の接種を行う方針が了承されました。

新型コロナのワクチン接種は、まん延を予防するために緊急の必要があるとして「特例臨時接種」との位置づけで無料での接種がことし3月末までを期限に行われています。

4月以降の接種のあり方について検討する厚生労働省の専門家による分科会が22日開かれ、今の「特例臨時接種」を来年3月まで継続する方針が了承されました。

また、接種の時期や回数については重症者を減らすことを目的に、高齢者や基礎疾患がある人など重症化リスクの高い人のほか、医療従事者や介護従事者などに対しては、希望する場合は5月から8月にかけてオミクロン株対応の2価ワクチンで接種を行います。

そして、高齢者なども含めた接種可能なすべての人に対して希望する場合は9月から12月にかけて接種を行う方針です。

接種の対象は5歳以上とする方針で、今後、5歳から11歳の子どもにオミクロン株対応の2価ワクチンを使用する承認の手続きが行われる予定です。

このほか、予防接種法に基づいた接種のよびかけについては、オミクロン株では重症化率が従来より低下したことなどから、重症化リスクが高くない人には自治体を通じて接種を呼びかける「接種勧奨」や接種を受けるよう努めなければならないとする「努力義務」を適用しないとする案が示され、了承されました。

厚生労働省は、来月上旬にも正式に決定したうえで必要な法令改正をするほか、秋以降に使用するワクチンについて4月以降の早い時期に決定することにしています。

また、接種券をどのように配布するかや接種の有効性をどう呼びかけるかについて、今後、自治体に対し考え方を示すことにしています。