こうした中、トルコのエルドアン大統領は21日、被害の大きかった南部ガジアンテプ県の町、ヌルダーの仮設住宅を視察しました。
この仮設住宅では20日以降、これまでに100世帯が入居を始めているということです。
また、敷地内には、商店や理髪店、それに遊具つきの公園なども設けられています。
エルドアン大統領は被災した人たちを前に演説し、3月から公営住宅の建設工事を始めると明らかにしました。
被災地では、多くの人が住まいを失う中、早急な住宅の整備が必要となっていて、トルコ政府によりますと、被災した地域で合わせて27万戸の公営住宅の建設を予定しているということです。
エルドアン大統領は「私たちは団結することで困難を克服することができる。被災した地域の復興を迅速に後押ししていく」と訴えました。
トルコ・シリア大地震 大統領 公営住宅建設へ【22日の動き】
トルコ南部のシリア国境付近で今月6日に発生した大地震で、これまでに4万8000人以上の死亡が確認されました。
被災地を視察したトルコのエルドアン大統領は3月から、公営住宅の建設工事を始めると明らかにしました。
トルコ南部で今月6日に発生したマグニチュード7.8の地震やその後の大きな揺れで、これまでに死亡が確認されたのは、トルコで4万2310人、シリアで5914人と合わせて4万8000人を超えています。
今月6日の大地震から2週間が過ぎましたが、20日夜にはトルコ南部でマグニチュード6.3の地震が新たに発生するなど、被災した人たちは不安を募らせています。

トルコ南部 ヌルダー 被災者がスーパーの開店準備進める

エルドアン大統領が視察した震源近くの南部ヌルダーでは21日、被災者向けのスーパーの開店準備が進められていました。
ここでは、必要な食料品などを選んで無料で持って帰れるということです。
ここでは、必要な食料品などを選んで無料で持って帰れるということです。

この店でボランティアとして働くナディレ・ウルさん(45)は、みずからの自宅も倒壊し、テント暮らしを余儀なくされている被災者です。
地震が起きた2月6日、5階建てのマンションの1階にあった自宅で揺れを感じ、2人の子どもとともに外に避難した直後、建物は鉄骨を残して崩れ落ちたということです。
スーパーの開店に向け、食料品などを棚に並べる間にも携帯電話で家族と連絡を取り合い、避難している親類の健康状態を心配そうな表情で確認していました。
地震が起きる前は地元の学校に勤めていましたが、地震によって仕事や自宅、それに生活用品も失い、いま最も必要なのは衛生用品だと言います。
それでもウルさんは「私は被災者だけど、こうしてほかの人たちの助けになれるのは誇らしいです。このような状況でこそ、トルコ人が持つ助け合いの精神を発揮したい」と先が見通せない日々の中でみずからを支えているのはトルコ人としての誇りだと明かしてくれました。
地震が起きた2月6日、5階建てのマンションの1階にあった自宅で揺れを感じ、2人の子どもとともに外に避難した直後、建物は鉄骨を残して崩れ落ちたということです。
スーパーの開店に向け、食料品などを棚に並べる間にも携帯電話で家族と連絡を取り合い、避難している親類の健康状態を心配そうな表情で確認していました。
地震が起きる前は地元の学校に勤めていましたが、地震によって仕事や自宅、それに生活用品も失い、いま最も必要なのは衛生用品だと言います。
それでもウルさんは「私は被災者だけど、こうしてほかの人たちの助けになれるのは誇らしいです。このような状況でこそ、トルコ人が持つ助け合いの精神を発揮したい」と先が見通せない日々の中でみずからを支えているのはトルコ人としての誇りだと明かしてくれました。
避難生活 妊娠している女性から不安の声

トルコでは被災者の避難生活が続く中、妊娠している女性から健康状態を心配する声があがっています。地震による被害を受けた病院も多く、出産や育児を支える医療体制の復旧が課題になっています。
大きな被害を受けた南部のヌルダーに住むエブル・エレクチさん(22)は地震で自宅が壊れたため、テントで避難生活を送っています。
妊娠9か月ですが、かかりつけだった病院が被災し、利用できなくなっているため、大地震から数日後に体調を崩したときは、救急車でおよそ70キロ離れた別のまちの病院まで向かわざるをえなかったということです。
また、出産を控え、避難生活の厳しい環境が自分や胎児の健康状態に与える影響について心配しているといいます。
エレクチさんは「ここには電気も水道もなく、夜は真っ暗でとても寒いです。この状況は精神的にとてもつらく、体調が悪化しているのを感じます」と話していました。
また、夫のフドゥルさん(23)は「出産のとき、どこの病院にどうやって行けばいいのかわからず、悩んでいます」と話していました。
OCHA=国連人道問題調整事務所によりますと、トルコでは少なくとも26の緊急医療チームが被災地でけが人の手当てなどの活動に当たっているということです。
国連人道問題調整事務所としては、医療物資などの供給も引き続き進めているということです。
大きな被害を受けた南部のヌルダーに住むエブル・エレクチさん(22)は地震で自宅が壊れたため、テントで避難生活を送っています。
妊娠9か月ですが、かかりつけだった病院が被災し、利用できなくなっているため、大地震から数日後に体調を崩したときは、救急車でおよそ70キロ離れた別のまちの病院まで向かわざるをえなかったということです。
また、出産を控え、避難生活の厳しい環境が自分や胎児の健康状態に与える影響について心配しているといいます。
エレクチさんは「ここには電気も水道もなく、夜は真っ暗でとても寒いです。この状況は精神的にとてもつらく、体調が悪化しているのを感じます」と話していました。
また、夫のフドゥルさん(23)は「出産のとき、どこの病院にどうやって行けばいいのかわからず、悩んでいます」と話していました。
OCHA=国連人道問題調整事務所によりますと、トルコでは少なくとも26の緊急医療チームが被災地でけが人の手当てなどの活動に当たっているということです。
国連人道問題調整事務所としては、医療物資などの供給も引き続き進めているということです。
UNDP トルコ国内のがれき 1億1600万トン~2億1000万トン
UNDP=国連開発計画は21日に記者会見し、トルコ南部で発生した大地震によるがれきの量について、トルコ国内での初期の推計値を発表しました。
それによりますと、トルコ国内でのがれきの量は、1億1600万トンから2億1000万トンに上るとみられるということです。
これは、1999年に発生し、1万7000人以上が死亡したトルコ西部を震源とした地震によるがれきの量、1300万トンを大幅に上回っています。
UNDPは、トルコ政府による調査で、倒壊した建物と倒壊のおそれがあり、取り壊しの必要な建物が少なくとも11万8000棟に上っていることに加え、被災地の衛星画像などを使って推計したとしています。
オンラインで記者会見を行ったUNDPトルコ事務所のヴィントン代表は「150万人が住居をなくし、少なくとも新たに50万戸の住宅が必要になるとみられる」と述べるとともに、被災地の社会や経済の立て直しのためにも、がれきの早期の撤去と処理が必要だとしています。
それによりますと、トルコ国内でのがれきの量は、1億1600万トンから2億1000万トンに上るとみられるということです。
これは、1999年に発生し、1万7000人以上が死亡したトルコ西部を震源とした地震によるがれきの量、1300万トンを大幅に上回っています。
UNDPは、トルコ政府による調査で、倒壊した建物と倒壊のおそれがあり、取り壊しの必要な建物が少なくとも11万8000棟に上っていることに加え、被災地の衛星画像などを使って推計したとしています。
オンラインで記者会見を行ったUNDPトルコ事務所のヴィントン代表は「150万人が住居をなくし、少なくとも新たに50万戸の住宅が必要になるとみられる」と述べるとともに、被災地の社会や経済の立て直しのためにも、がれきの早期の撤去と処理が必要だとしています。