6つの団体の代表などは教育委員会の担当者に「はだしのゲン」を教材から削除しないよう求める連名の要請書を手渡し、広島県被団協の佐久間邦彦理事長が「私自身も被爆者でありながら『はだしのゲン』から学んだことが多くあった。削除を決定されたのは我慢ならず、当時の子どもたちが厳しい生活をせざるを得なかった背景も説明して授業で学んでほしい」と述べました。
これに対し、広島市教育委員会の高田尚志課長は「平和への意欲や態度を育成する目標は引き継いでいて、どのような教材を使えばより伝わるのかを探っているなかで改定に至った」などと述べて理解を求めました。

「はだしのゲン」教材掲載取りやめ 被爆者団体など撤回求める
広島市教育委員会が平和教育のために使っている教材で、漫画「はだしのゲン」の掲載をとりやめ別の内容に変更する方針について、被爆者でつくる団体などが21日、広島市中区役所を訪れて撤回するよう求めました。
撤回を求めたのは、被爆者でつくる団体や教職員で作る組合など6つの団体で、10人が広島市中区役所を訪れました。
広島市教育委員会は小中学校と高校で行われている「平和教育プログラム」の見直しを進めていて、小学3年生向けの教材に掲載されている「はだしのゲン」の掲載を取りやめて、新年度の教材では別の内容に変更する方針を決めています。
