
トルコ・シリア大地震 M6.3の地震発生 被災者の不安広がる
トルコ南部のシリア国境付近で6日に発生した大地震で、これまでに4万7000人以上の死亡が確認されました。日本時間の21日未明には、マグニチュード6.3の地震が発生し、被災者の間に不安が広がる中、長引く避難生活への支援が求められています。
トルコ南部で6日に発生したマグニチュード7.8の地震やその後の大きな揺れで、これまでに死亡が確認されたのは、トルコで4万1156人、シリアで5914人と、合わせて4万7000人を超えています。
こうした中、USGS=アメリカの地質調査所によりますと、現地時間の20日午後8時すぎ、日本時間の21日午前2時すぎ、トルコ南部で新たにマグニチュード6.3の地震が発生しました。
トルコのソイル内相は、この地震で3人が死亡し、213人がけがをしたと明らかにしたほかシリアでも被害が出ていて、現地の情報を集めているシリア人権監視団は、470人以上がけがをしたとしています。
6日の大地震から2週間がすぎる中、トルコでは、がれきに埋もれた思い出の品を探す人たちの姿が今も見られます。
南部のカフラマンマラシュのマンションが崩れた現場には、20日、息子家族とともに暮らしていたフィダンさん(60)と夫のフセインさん(70)が、地震で亡くなった孫の遺品を探しに来ていました。
フィダンさんは「見つかったのはサンダルだけです。私の息子は子どもと自宅を一緒に失い、思い出以外は何も残りませんでした」と話していました。
一方、カフラマンマラシュにある避難所では、避難生活が長引く人たちにリフレッシュしてもらおうと、ブルーシートと木材で作った急ごしらえの理髪店がオープンし20日も次々と被災者が訪れて、散髪をしてもらっていました。
トルコの防災当局は、100万人以上の人たちが仮設のテントなどでの避難を強いられているとしていて、被災者の間に不安が広がる中、長引く避難生活への支援が求められています。
松野官房長官「現時点で在留邦人の被害情報なし」

そのうえで「現時点までに在留邦人の生命や身体に被害が及んでいるとの情報には接していない。引き続き現地当局と連携しつつ、情報収集や邦人の安全確保に万全を期すとともに必要な支援を迅速に行っていく」と述べました。