ロシア プーチン大統領 侵攻開始1年を前に年次教書演説へ

ロシアのプーチン大統領は、ウクライナへの軍事侵攻を開始して以降初めてとなる年次教書演説を、日本時間の21日に行うことにしていて、侵攻開始から1年となるのを前に、どのような主張を展開するかが焦点になります。

ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始して24日で1年となるのを前に、ロシア軍は掌握をねらう東部を中心に攻撃を激化させています。

こうした中、プーチン大統領は日本時間の21日夕方、モスクワ中心部のクレムリン近くの建物で、年次教書演説を行います。

演説は大統領が年に1度、議会や政府の代表を前に内政や外交の基本方針を示すもので、去年は、ロシアがウクライナ侵攻を続ける中で延期されたため、侵攻開始以降、初めてとなります。

ロシアの国営通信社は、大統領府のペスコフ報道官が19日「国民の生活は今やこの軍事作戦を中心に回っている。当然、大統領はこのことに多大な注意を払うはずだ」と述べたと伝え、演説ではウクライナへの侵攻をめぐって多くの時間が割かれるという見方を示しました。

一方、戦況を分析するイギリス国防省は18日、ウクライナへの侵攻に招集されている動員兵をめぐる問題が、ロシア社会にとっても大きな負担となっているとして、プーチン大統領がこの問題についても言及する可能性があると指摘しています。

また、ロシア国営のタス通信などは、関係者の話として、翌22日にはモスクワ市内のスタジアムで20万人規模の集会が予定され、プーチン大統領も演説する可能性があると伝えています。

侵攻開始から1年となるのを前にプーチン大統領は、長期化する軍事侵攻を改めて正当化し、国民に理解を求めたいねらいがあるとみられ、どのような主張を展開するかが焦点になります。