軍事侵攻24日で1年 ロシア軍側 東部の戦況 一方的に戦果誇示も

ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始して今月24日で1年となる中、プーチン政権側から政治的な圧力を受けたロシア軍側が、東部の戦況を巡って、一方的に戦果を誇示する可能性があるという見方が出ています。

ウクライナでは、ロシアが軍事侵攻を開始して今月24日で1年となる中、ロシア軍による大規模なミサイル攻撃が再びあるとみて警戒を強めています。

ウクライナのゼレンスキー大統領は19日、東部ドネツク州のブフレダル方面では、すでに激しい戦闘が行われているとしたうえで「侵略者を打ち破っていて、ロシアに明らかな損失を与えている」と述べ、徹底抗戦を続ける構えを強調しました。

戦況を分析しているイギリス国防省は20日、ロシア軍は東部のドネツク州のバフムトとブフレダル方面、ルハンシク州のクレミンナ方面で攻撃を継続しているものの、兵士の死傷者が多く、精鋭部隊も大きな損害を受け、効果的な戦闘が行うことができていない可能性があると分析しています。

そして、侵攻から1年となる24日が近づく中、プーチン政権側から政治的な圧力を受けたロシア軍側が、実際の戦況にかかわらず、ドネツク州のバフムトを掌握したと主張し、一方的に戦果を誇示する可能性があるという見方を示しています。

そのうえで、ロシア軍が大規模な攻撃によって、戦果が得られなければ、今後、ロシア指導部に緊張が高まる可能性もあると分析しています。