国際

“みんな疲れ切っている” ウクライナからの避難民807万人超に

ウクライナから国外に逃れ、避難民となっている人の数は、UNHCR=国連難民高等弁務官事務所によりますと今月15日の時点で807万人を超え、軍事侵攻から1年がたとうとするいまも連日多くの人たちがウクライナから国外へ避難しています。
UNHCRが各国政府の発表などをもとにしたまとめによりますと、各国が受け入れているウクライナからの避難民の数は、主な国で
▽ポーランドがおよそ156万人
▽ドイツがおよそ105万人
▽チェコがおよそ48万人
▽イタリアがおよそ16万人などとなっています。

また、ロシアにはおよそ285万人が避難しているとしています。

ウクライナから日本に避難した人は、出入国在留管理庁によりますと今月17日時点で2302人となっています。

また、UNHCRによりますと、侵攻開始後、ウクライナから国境を越えて周辺国に移動した人の数は、今月14日の時点でおよそ1860万人にのぼっています。

一方で、周辺国からウクライナに入国した人の数はおよそ1029万人となっていて、国外に逃れてから戦況を見てウクライナに帰国した人も少なくないとみられます。

最多の避難民受け入れるポーランドでは

ウクライナとの国境に近いポーランド南東部、プシェミシルの駅には、ウクライナから避難してきた人を乗せた列車が毎日到着しています。
今月13日午後、首都キーウからの列車が到着すると、大きな荷物を持った家族連れなどが大勢降りてきて待合室で体を休めていました。

もう耐えられない

東部のハルキウから家族で避難してきたという女性は「2日前、街で大規模な攻撃がありました。私は幼い孫娘がいるのでもう耐えられないと思い、避難しました。戦争が終わるまでポーランドにいると思います」と話していました。

プシェミシルには避難してきた人たちが一時的に滞在するためのシェルターが設置されています。このうち建物の一角に設けられたシェルターには30人以上がいて、スタッフが食事をふるまったり医薬品などを提供したりして支援していました。
ロシア軍による激しい攻撃が行われている東部のバフムトから1人で避難してきたという女性は「非常に激しい砲撃でたくさんの人が亡くなり、多くの家が破壊されました。家を離れるのはとてもつらいことでした」と涙を流して話していました。

シェルターを運営しているイゴール・ホロキフさんによりますと、プシェミシルにはいまも1日に最大5000人がウクライナから到着しているといいます。

国際社会の支援を

ホロキフさんは「ロシアの支配地域から避難する人が増え、帰る場所がないという人たちが非常に多くなった。避難者の心身の状態はどんどん悪くなっていてみんな疲れ切っている」と述べ、軍事侵攻の長期化に伴って悲惨な経験をする人が増え、なかでも戦闘が激しかった前線付近からの避難者は心に深い傷を負っていると指摘しました。

そのうえでホロキフさんは「はじめはこの戦争がすぐに終わると考えられていたが、いまはそうではない。戦争があと数か月続けばポーランドでこれ以上シェルターを提供できるかどうかが非常に大きな課題になる」と述べました。
ホロキフさんによりますと、軍事侵攻がさらに長期化すればすでに不足している宿泊施設や運営資金の確保がいっそう難しくなるということで、日本を含めた国際社会に対して資金面での支援を訴えていました。

最新の主要ニュース7本

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

特集

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

News Up

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

スペシャルコンテンツ

一覧

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

ソーシャルランキング

一覧

この2時間のツイートが多い記事です

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。

アクセスランキング

一覧

この24時間に多く読まれている記事です

データを読み込み中...
データの読み込みに失敗しました。