【動画】ベラルーシに1年ぶり取材ビザ 侵攻への参戦は 市民は

外国メディアの取材が厳しく制限されるベラルーシに今回1年ぶりに取材ビザが下りました。首都ミンスクに入ったNHKの取材班が見たものは?ウクライナ侵攻への参戦はあるのか?現地からの報告です。

(動画は9分43秒です。データ放送ではご覧になれません)。

ルカシェンコ大統領は、日本時間の16日午後に急きょ、NHKなど外国メディアの取材に応じ、ロシアの首都モスクワを訪問し、17日にプーチン大統領と会談すると明らかにしました。「安全保障問題や経済について議論する」としています。またベラルーシが参戦に踏み切る可能性について「ベラルーシへの侵略行為がない限り、ウクライナの領土に軍隊を送りつもりはない」と述べたということです。

ベラルーシはロシアと同じように欧米や日本から輸出規制や金融機関の資産凍結などの制裁が科されています。

首都ミンスク市内の大手スーパーマーケットでは、商品の品ぞろえに大きな変化は見られませんでしたが、制裁の影響を受け、半年ほど前からヨーロッパから輸入してきたチーズなどが少なくなり、ロシア産の食料品が増えているということです。

また、欧米の企業の撤退もみられています。このうち大手ハンバーガーチェーンのマクドナルドは去年秋にロシアに続いてベラルーシからも撤退しました。ミンスク市内には後継店として、ロシア語で「ムィ・アトクリーティー!」「営業中!」という意味の新たなハンバーガーチェーンが誕生していました。マクドナルドと同じく「M」から始まる店名です。

経済制裁の影響についてミンスク市内で話を聞くと男性の1人は「多くの企業がベラルーシから撤退し、IT業界も大変なことになっている」と指摘する一方で「経済的に難しいわけではない。確かに商品は減ったが、日用品は入ってきており、特に厳しく制限されているわけではない」と話していました。

また、別の男性は、ロシアとの関係強化について「おそらくソビエトのようになるはずだ。何事もロシアとは強い信頼関係が必要だ」と話していました。

一方、医師だという女性は、ロシアによるウクライナへの侵攻について「恐怖を感じる。ウクライナと国境に近い南東部のゴメリ出身だが、自宅にはリュックサックを備え書類や食料などを入れている。早く解決してほしい。ベラルーシは軍事作戦に関わりたくはない」と話し、侵攻に直接、関わって欲しくないと訴えていました。

また、別の女性は「ベラルーシとロシアは最も友好的な関係にある。しかし、ベラルーシが軍事作戦に参加するのは絶対にダメだ」と話していました。