ウクライナ軍“ロシア軍が各地で再びミサイル攻撃”

ウクライナ軍は16日、ロシア軍が各地でミサイル攻撃を再び仕掛けてきたと明らかにし、少なくとも1人が死亡したほか、インフラへの被害も出ているものとみられます。

ウクライナ軍のザルジニー総司令官は16日、SNSで「侵略国ロシアは、ウクライナの重要インフラを標的に再びミサイル攻撃を行った」と明らかにしました。

それによりますと、ロシア軍は16日未明に、爆撃機ツポレフ22M3や長距離戦略爆撃機ツポレフ95、それに黒海の艦艇などから、巡航ミサイルや対艦ミサイル合わせて36発を発射し、ウクライナ側はこのうち16発を撃ち落としたということです。

東部ドニプロペトロウシク州のリサク知事は、この攻撃で住宅が被害を受け79歳の女性が亡くなったほか、2人がけがをして病院に搬送されたとSNSに投稿しました。

また、ウクライナ空軍は、先月、東部ドニプロの集合住宅に着弾し、多くの犠牲者が出た攻撃で使われたとみられる対艦ミサイル「Kh-22」が今回も使われ、重要インフラを破壊したとしています。

一連の攻撃はNATO=北大西洋条約機構が15日までの2日間、国防相会議を開き、ウクライナへの追加の軍事支援として大量の弾薬を供給するため、加盟各国が弾薬の生産能力を強化することで合意した直後に行われた形です。

ウクライナのマリャル国防次官は15日、「東部では攻撃は24時間続き、戦況は非常に緊迫している。敵は即席で訓練した兵士を毎週およそ500人送り込んでいる」とSNSに投稿していて、ロシアが軍事侵攻の開始から今月24日で1年になるのを前に、攻撃を一層激化させているものとみられます。