辻村寿三郎さんは旧満州出身で、終戦の前年、11歳のときに広島に引き揚げ、母親の故郷である三次市でおよそ10年過ごしました。
22歳で上京して人形の創作に取り組み、1973年から放送されたNHKの連続人形劇「新八犬伝」の人形美術を担当しておどろおどろしい世界観を描き、一躍脚光を浴びました。

人形作家 辻村寿三郎さん死去 89歳 NHK人形劇「新八犬伝」など
NHKの連続人形劇「新八犬伝」などの作品で知られる人形作家の辻村寿三郎さんが今月5日、広島県三次市の病院で心不全のため亡くなりました。89歳でした。

その後も数多くの創作人形を発表したほか、演出家・蜷川幸雄さんの舞台の衣装デザインを手がけるなど国内外で精力的に活動し、日本を代表する人形作家となりました。
作品には、自然豊かな三次市で育まれた辻村さんの感性が表現されていると言われています。
三次市では、作品を集めた「辻村寿三郎人形館」が2013年に設けられ、このとき辻村さんは「人形たちの表情もいつもより目を見開いて、開館を喜んでいるようです」と話していました。
作品には、自然豊かな三次市で育まれた辻村さんの感性が表現されていると言われています。
三次市では、作品を集めた「辻村寿三郎人形館」が2013年に設けられ、このとき辻村さんは「人形たちの表情もいつもより目を見開いて、開館を喜んでいるようです」と話していました。
人形館では惜しむ声

辻村さんが亡くなったことについて、「人形館」では惜しむ声が聞かれました。
人形館を訪れた50代の女性は「人形一つ一つに魂がこもっていて、劇では実際に動いて人形か人か分からない気持ちにさせてもらえるのがすごいと思います。本当に残念です」と話していました。
また、60代の男性は「小さい頃、テレビで八犬伝を見ていました。当時はすごく人気があって魂みたいなものが伝わる作品は、最近はないので、改めてぐっとくる感じがありました。亡くなったと聞いてびっくりしました」と話していました。
人形館では、お別れの会を開くことを検討しているということです。
人形館を訪れた50代の女性は「人形一つ一つに魂がこもっていて、劇では実際に動いて人形か人か分からない気持ちにさせてもらえるのがすごいと思います。本当に残念です」と話していました。
また、60代の男性は「小さい頃、テレビで八犬伝を見ていました。当時はすごく人気があって魂みたいなものが伝わる作品は、最近はないので、改めてぐっとくる感じがありました。亡くなったと聞いてびっくりしました」と話していました。
人形館では、お別れの会を開くことを検討しているということです。
二代目・辻村寿三郎の川崎員奥さん「悲しみより感謝の気持ち」
辻村さんに長年師事し、おととし二代目・辻村寿三郎を襲名した川崎員奥さんは「辻村の人形は、一体の人形でその人の生い立ち全てが分かる。手足に特徴があって、今にも歩き出すような作品をつくる作家は少ないと思います。今は悲しみより感謝の気持ちでいます」と話していました。