衆院憲法審査会の開催へ 自民と維新 “立民に働きかけ続ける”

衆議院で憲法審査会の開催について、立憲民主党が予算案の審議中は応じられないと主張し、自民党や日本維新の会の審査会の幹事らは開催に向けて働きかけを続けることにしています。

衆議院憲法審査会をめぐって、立憲民主党は、新年度予算案の審議中は関連法案を審議する委員会以外は開かないのが原則だとして、8日に予定されていた幹事懇談会に共産党とともに出席せず、幹事懇談会の開催は見送られました。

これを受けて自民・公明両党と日本維新の会、国民民主党の幹事らが会合を開き、立憲民主党の対応に批判が相次ぎました。

そして、日本維新の会などから、「立憲民主党などが出席しなくても、毎週の定例日に審査会を開催すべきだ」という意見が出されましたが、自民党は立憲民主党との協議を続けたいとして、開催に向けて働きかけを続けていくことになりました。

自民 新藤政調会長代行「安定的な開催へ協議続ける」

会合のあと、与党側の筆頭理事を務める自民党の新藤政務調査会長代行は記者団に対し、「新年度予算案の審議中は審査会を開催しないというルールはない。安定的な開催に向けて立憲民主党との協議を続けていく」と述べました。

立民 中川憲法調査会長「審議を拒否しているわけではない」

衆議院憲法審査会で野党側の筆頭幹事を務める立憲民主党の中川憲法調査会長は、予定されていた幹事懇談会に出席しませんでした。

中川氏は記者団に対し、「予算委員会が一段落してから、ほかの委員会などを開いていくという原則に基づいて憲法審査会も運営するのが私たちの考え方だ。審議を拒否しているわけではない。予算委員会が一段落したらやりましょうと言っている」と述べました。

維新 馬場代表「立民との協調関係に暗雲も」

日本維新の会の馬場代表は党の役員会で、「立憲民主党は『予算委員会が終わるまで憲法審査会を開くことはならない』と言い始めた。またサボリ癖が出てきている。憲法改正はわが党の党是の一つであり、立憲民主党との協調関係に暗雲が垂れこめてくるのではないか」と述べました。

共産 穀田国対委員長「予算委を尊重するのが本来」

共産党の穀田国会対策委員長は記者会見で、「予算委員会では憲法議論を行っており、それを尊重するのが本来の在り方だ。憲法審査会は与野党の合意のもとに行うことが慣例で、一方的にやること自体に問題があるので、幹事懇談会に参加しない」と述べました。

国民 古川国対委員長「憲法審査会も定例日に開くのが当然」

国民民主党の古川国会対策委員長は記者会見で、「憲法審査会は、大臣が出席する必要はなく議員間討議なので、『予算委員会中はやらない』という立憲民主党や共産党の理由が分からない。国会の活性化という意味で議員どうしの議論は非常に大事であり、憲法審査会も定例日に開くのが当然だ」と述べました。