ドイツ ウクライナに戦車少なくとも100両供与 ロシアはけん制

ウクライナに対する軍事支援の一環としてドイツは、かつてドイツ軍などで使われていた戦車「レオパルト1」を少なくとも100両供与すると発表しました。こうした動きに対して、ロシア側は「紛争は予測不可能なレベルまで拡大する可能性がある」とけん制しました。

ウクライナ侵攻を続けるロシア軍は、東部ドネツク州のウクライナ側の拠点の一つ、バフムトの掌握をねらい、ウクライナ軍と激しい攻防を続けているとみられます。

戦闘が激化するなか、ドイツのピストリウス国防相は7日、ウクライナの首都キーウを訪れ、すでに供与を決めた主力戦車「レオパルト2」とは別に「レオパルト1」を少なくとも100両供与すると発表しました。

ことしの夏までに20両から25両が供与され、来年の前半までに100両以上になる見通しだとしています。

ドイツメディアによりますと、「レオパルト1」は1960年代から1980年代にかけて生産され、「レオパルト2」よりも旧式だということです。

現在、ドイツ軍では使用されていませんが、ドイツ政府は、頑丈な主力戦車だとして、ウクライナの国防力を強化するためには有益だとしています。

軍事支援を強化する欧米側に対して、ロシアのショイグ国防相は、7日開いた会議で、「アメリカと同盟国はできるかぎり衝突を長引かせようとしている。紛争は予測不可能なレベルまで拡大する可能性がある」と述べけん制しました。