ロシア 今月中旬以降 東部で大規模攻撃か 弾薬不足との分析も

ウクライナでは、ロシア軍が今月中旬以降、東部の掌握を目標に大規模な攻撃を仕掛けるという見方が出ています。
一方、イギリス国防省はロシア軍は弾薬などが不足し、攻撃に向けた部隊の戦力が整っていないと分析しています。

ロシアが侵攻を続けるウクライナでは、東部ルハンシク州のハイダイ知事が6日、地元メディアに対し、ロシア軍の部隊が、前線の森林地帯に装備品を隠したり、弾薬の使用を控えたりする動きがみられるとして、新たな攻撃に備えている可能性があると指摘しました。

そして「今月15日以降攻撃が予想される」と述べ、ロシア軍が今月中旬以降、東部の掌握を目標に大規模な攻撃を仕掛けてくるとみて警戒を強めています。

ロシア軍は、東部ドネツク州でもウクライナ側の拠点バフムトの掌握に向けて攻撃を激化させています。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は6日、バフムト周辺の幹線道路で攻防が続いているとし「ロシア軍はバフムトの包囲にはまだ成功していない」と分析しました。

また「ウクライナ当局は、ロシア軍が今月中旬から下旬にかけて東部で大規模な攻撃を開始する準備をしていると分析している」と指摘しています。

さらに、イギリス国防省も7日「ロシア軍の目標が東部ドネツク州の全域を掌握することなのは、ほぼ確実だ」と指摘しています。

一方で「ロシア軍は1週間で数百メートルの領土しか掌握していないが、これは必要な弾薬と機動部隊を欠いているからだ。ロシア指導部は圧倒的な進展を求める可能性が高いが、今後、数週間の間に必要な戦力を増強できる可能性は低い」として攻撃に向けた部隊の戦力が整っていないと分析しています。