去年10月の市場介入について鈴木財務大臣は、7日の閣議のあとの記者会見で「去年10月の介入は、投機による円相場の過度な変動に対して、適切に対応するために行った。政府としては今後も為替市場の動向をしっかりと注視していきたい」と述べました。
そのうえで、ドル売り円買いの介入としては過去最大の資金を投じたことについて「規模については、状況に応じて、専門的な分析なども含めて判断した。規模の評価については今後も為替介入が決してないとは言い切れない中で、手の内をさらすようなものなので申し上げることは控えたい」と述べました。

政府・日銀 市場の「覆面介入」 10月21日に5兆6202億円 財務省
財務省は、去年10月、32年ぶりの急速な円安に歯止めをかけるために政府・日銀が2回にわたって市場介入の事実を明らかにしない「覆面介入」を行い、21日には、一日で5兆6202億円とドル売り円買いの介入としては過去最大の資金を投じたことを明らかにしました。
財務省は、去年10月から12月に実施した市場介入の一日ごとの実績を発表し、10月21日と24日にドル売り円買いの市場介入を行っていました。
いずれも介入の事実を明らかにしない「覆面介入」の形で、このうち去年10月21日は、日本時間の夜に1ドル=151円台まで円が売られ、およそ32年ぶりの円安水準を更新した日でした。
市場介入は、ニューヨーク外国為替市場の取り引き時間帯に行われ、投じられた資金は、この日一日だけで5兆6202億円に上りました。
市場介入によって円相場は一時、1ドル=144円台まで一気に7円以上値上がりしました。
この日の、ドル売り円買いの市場介入は、これまでで最大だった去年9月22日の2兆8382億円を大きく上回って過去最大となります。
さらに、10月24日の市場介入でも、7296億円の資金を投じていて、加速する円安に対して多額の資金を使った介入を繰り返していたことが明らかになりました。
円相場はその後、円高ドル安方向に進み、これまで公表されている月ごとの実績によりますと、政府・日銀は、去年11月以降、市場介入を行っていません。
鈴木財務相「過度な変動に対し適切に対応」
21日の市場介入 異例の規模に

政府・日銀が、去年10月21日にドル売り円買いの市場介入を実施するために投じた資金は、5兆6202億円とこれまでの市場介入の中でも異例の規模となりました。
一日に実施した円買いの市場介入として過去最大だったのは、この前の月、9月22日の2兆8382億円で、10月21日の介入規模はその2倍に上ります。
また、過去の円高局面で行った円売りドル買いの市場介入を含めると、2011年10月31日に実施した8兆722億円の介入に次ぐ2番目の規模となります。
ドル売り円買いの市場介入は、外為特会と呼ばれる特別会計で保有しているドル資金を売却し、その代わりに円を買い入れる仕組みです。
10月21日の市場介入で投じた資金の規模を単純に数字だけで比較しますと、今年度の当初予算の「防衛費」、5兆3687億円を上回ります。
また、消費税に換算すると、2%分の税収と同じ程度の金額となります。
今回、1ドル=151円台まで円が売られ、32年ぶりの円安水準を更新した場面で、異例の介入資金を投じていたことが明らかになりましたが、その後、円相場は円高の方向に進み、7日の外国為替市場で円相場は1ドル=132円台で取り引きされています。
一日に実施した円買いの市場介入として過去最大だったのは、この前の月、9月22日の2兆8382億円で、10月21日の介入規模はその2倍に上ります。
また、過去の円高局面で行った円売りドル買いの市場介入を含めると、2011年10月31日に実施した8兆722億円の介入に次ぐ2番目の規模となります。
ドル売り円買いの市場介入は、外為特会と呼ばれる特別会計で保有しているドル資金を売却し、その代わりに円を買い入れる仕組みです。
10月21日の市場介入で投じた資金の規模を単純に数字だけで比較しますと、今年度の当初予算の「防衛費」、5兆3687億円を上回ります。
また、消費税に換算すると、2%分の税収と同じ程度の金額となります。
今回、1ドル=151円台まで円が売られ、32年ぶりの円安水準を更新した場面で、異例の介入資金を投じていたことが明らかになりましたが、その後、円相場は円高の方向に進み、7日の外国為替市場で円相場は1ドル=132円台で取り引きされています。