国会 同性婚めぐる発言の首相秘書官更迭で野党追及姿勢

国会は今週、衆議院予算委員会で岸田総理大臣も出席する集中審議などが行われます。
同性婚をめぐる差別的な発言で総理大臣秘書官が更迭されたことを受けて、多様性に対する岸田内閣の姿勢が新たに論点となり、野党側は厳しくただしていく方針です。

国会は先週から衆議院予算委員会で、新年度=令和5年度予算案の実質的な審議が始まっています。

今週は、8日に岸田総理大臣も出席して安全保障や少子化対策などをテーマにした集中審議が行われるほか、10日には過去2年、新型コロナの感染拡大の影響で見送られた地方公聴会が新潟市と福岡市で開かれます。

予算委員会では、これまでに論点となっている児童手当の所得制限の撤廃や支給対象年齢の引き上げを含む少子化対策の強化策に加え、防衛力の抜本的な強化をめぐって、防衛費の増額の具体的な根拠や財源確保策なども議論される見通しです。

一方、同性婚をめぐって「見るのも嫌だ」などと発言した荒井勝喜前総理大臣秘書官が4日更迭されたことを受けて、政府は多様性を尊重する岸田内閣の方針を丁寧に説明し、信頼回復に努めていくとしていますが、与党側からは審議への影響を懸念する声も出ています。

これに対し、野党側は「発言は常識外で時代錯誤も甚だしい」などと一斉に批判しており、審議を通じて岸田総理大臣の任命責任を追及するとともに、多様性に対する内閣の姿勢を厳しくただしていく方針です。

岸田首相「丁寧に内閣の姿勢 説明していく」

岸田総理大臣は6日朝、総理大臣官邸に入る際、記者団から「野党が国会で追及する構えだが、どのように説明するつもりか」と問われたのに対し「丁寧に内閣の姿勢を説明していく」と述べました。