【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(5日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる5日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナは7時間、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ 東部拠点で孤立深まるか 欧米に射程長い兵器供与訴え

ウクライナに侵攻するロシア軍は、東部ドネツク州のウクライナ側の拠点の1つ、バフムトの掌握に向け戦闘を激化させ、親ロシア派の指導者プシリン氏は4日、SNSで「包囲が間近に迫っている」と主張しました。

戦況を分析するイギリス国防省は5日、「ロシア軍はバフムトの包囲をねらい、小さな前進を続けた」と指摘しました。

この前進によって、バフムトにつながる幹線道路が脅威にさらされ、一部はロシアの民間軍事会社ワグネルに占拠された可能性が高いとし、ウクライナ側の孤立が深まっているという見方を示しています。

ウクライナ政府は、欧米諸国に対して射程の長いロケット弾やミサイルなどの供与を訴え、反転攻勢を本格化させたい考えです。

“ロシア軍がドネツク州などで攻勢に”ウクライナ国防省

ウクライナ国防省は4日、SNSで、ロシア軍が東部ドネツク州やハルキウ州などに戦力を集中的に投入し、攻勢に出ていると発表しました。

ゼレンスキー大統領「前線の状況はますます困難に」

ウクライナのゼレンスキー大統領は4日、新たに公開した動画で、東部ドネツク州のウクライナ側の拠点の1つバフムトなどについて「占領者がわれわれの防御を突破するために今、より多くの部隊を投入してきている。前線の状況はますます困難になっている」と述べました。

一方、4日、イギリスのスナク首相と電話会談したことを明らかにし「重要な会話だった。彼と極めて重要なことを準備している」と述べました。

また、イギリスが供与を決めている主力戦車「チャレンジャー2」をウクライナ兵が扱うための訓練がすでにイギリスで始まっているとしたうえで、「戦場では大きな意味を持つことになるだろう」と述べ、戦車の投入が戦況の流れを変えることに期待を示しました。

ロシア前大統領 再び核戦力ちらつかせ威嚇

ロシアの前の大統領で安全保障会議のメドベージェフ副議長は4日、ロシアの記者の質問に文書で回答した中で「われわれは核抑止力の原則に従い、脅威の性質に応じてあらゆる種類の兵器を使う用意がある。その対応は迅速で厳しいものになる」と主張し、再び核戦力をちらつかせて威嚇しました。

メドベージェフ氏は、これまでも強硬な発言を繰り返し、欧米によるウクライナへの軍事支援をけん制しています。

ロシア外務省「欧米の努力はむだに終わる」

ロシア外務省は、EU=ヨーロッパ連合が、ウクライナへの支援を継続していく姿勢を改めて示したことについて、4日、報道官のコメントを発表し「欧米の努力はむだに終わる。ロシアの軍事作戦の目的は完全に達成される」として、軍事侵攻を続ける姿勢を重ねて強調しました。

ゼレンスキー大統領 米追加軍事支援「軍の機動力向上」

アメリカが追加の軍事支援を発表したことを受けて、ウクライナのゼレンスキー大統領は3日「われわれはアメリカとともに、テロに立ち向かう。射程の長い兵器はウクライナ軍の機動力を向上させ、ロシアの残虐な侵略を早く終わらせるだろう」と自身のツイッターに投稿し、バイデン政権に謝意を示しました。