プーチン大統領が演説で軍事侵攻正当化 ウクライナは強く反発

ウクライナはロシアのプーチン大統領がウクライナへの軍事侵攻を、第2次世界大戦中のナチス・ドイツとの激戦に重ね合わせる形で正当化したことに強く反発し、徹底抗戦の姿勢を改めて強調しました。

ウクライナ東部では激しい戦闘が繰り返されていて、ハルキウ州の知事は、3日の未明にロシア軍が住宅地に砲撃を行い、住民2人が死亡したとSNSに投稿しました。

また、南部ヘルソン州の当局は3日、過去24時間でロシア軍の砲撃によって、合わせて2人が死亡し、5歳の子どもを含む9人がけがをしたと発表しました。

ウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領は2日、第2次世界大戦中に旧ソビエトがナチス・ドイツと激戦を繰り広げたロシア南部の都市で演説し「ナチスのイデオロギーが現代的な装いで再びわが国の安全保障に直接的な脅威をもたらしている」と述べ、過去のナチス・ドイツとの戦いと重ね合わせる形でウクライナ侵攻を正当化しました。

これに対してウクライナ国防省は2日「ナチスの精神的な継承者であるロシアは、ウクライナの都市を地上から消し去ろうとしている。占領できない都市は廃虚と化している」とSNSで強く反発したうえで、徹底抗戦の姿勢を改めて強調しました。

ウクライナでは3日、ゼレンスキー大統領とEU=ヨーロッパ連合の首脳との会談が行われる予定で、ウクライナが目指しているEU加盟や支援について意見が交わされる見通しです。