ソニーグループ 5年ぶり社長交代へ 新社長に十時裕樹氏が昇格

ソニーグループはことし4月1日付けで新しい社長に副社長兼CFOの十時裕樹氏が昇格する人事を決めました。社長交代は5年ぶりで、吉田憲一郎社長は引き続き、代表権のある会長とCEOを務めます。

発表によりますとソニーグループは2日、取締役会を開き、ことし4月1日付けで新しい社長に副社長兼CFOの十時裕樹氏が昇格する人事を決めました。

十時氏は58歳。

昭和62年にソニーに入社し、平成14年にはソニー銀行の代表取締役に就任しました。

その後、スマートフォン事業や通信事業のグループ会社のトップなどを歴任したあと、現在は副社長と財務の責任者であるCFOを兼務しています。

十時氏は引き続きCFOを務めます。

一方、現在、会長とCEOも務める吉田憲一郎社長は社長を退任したあとも引き続き、代表権のある会長とCEOを務めます。

社長交代は5年ぶりとなります。

ソニーグループは、ゲームなどのエンターテインメント事業を強化する一方、EV=電気自動車の分野にホンダと組んで新規参入しました。

新たな経営体制のもとでグループ戦略をさらに強化していくとしています。

会社は、2日午後4時から記者会見を開き、新たな経営体制の説明を行うことにしています。

十時氏「個人も企業も成長し続けたい」

新しい社長に就任する十時裕樹氏は記者会見で「現在の事業環境に目を向けると、不透明な世界経済の地政学リスク、エネルギー問題、自然環境など、不確実性が一層高まっている。AIに代表されるような急速なテクノロジーの進化を事業のさらなる成長につなげられるか、逆に破壊されるかは紙一重だ。未来を共創し、そして個人も企業も成長し続ける、そうした姿を目指したい」と述べました。

また、十時氏について吉田社長は、「ソニー銀行を企画・創業し、運営した経験もある。ソニーモバイルで大組織も直接指揮するなど経験を積んでおり、より大きな貢献を確信している」と述べました。