広域強盗 収容日本人4人の日本への引き渡し条件整うか焦点

国内で相次いでいる一連の広域強盗事件で、フィリピンの入管施設から指示を出していた疑いがある日本人の一部について、フィリピンの裁判所では2日に別の事件の裁判の審理が行われました。審理の結果、裁判所が棄却を判断し、日本への引き渡しの条件が整うかが焦点となっています。

フィリピン政府は日本の警察当局が身柄の引き渡しを求めている渡邉優樹容疑者や今村磨人容疑者ら4人について、全員の早期の引き渡しを目指しています。

しかし、4人のうち3人はフィリピン国内で別の事件の裁判手続きが進められていることから、引き渡しの障害となっています。
こうしたなか、首都マニラにある裁判所では2日朝、渡邉容疑者と小島智信容疑者の2人について女性とその子どもに対する暴力防止法違反の事件の審理が行われました。

このほかの審理が3日も行われる予定で、裁判所が棄却を判断し、日本への引き渡しの条件が整うかが焦点となっています。

渡邉容疑者と小島容疑者の弁護士 裁判所に

フィリピンのマニラ首都圏パサイ市の裁判所には現地時間午前8時半ごろ、渡邉優樹容疑者と小島智信容疑者の代理人を務める弁護士のエルジュン・リコ氏が訪れ、女性とその子どもに対する暴力防止法違反の事件の審理にのぞみました。

また、弁護士と一緒に関係者と見られる女性も審理が行われる部屋に入っていきました。

裁判所前には、審理の行方を伝えるため多くの報道機関が集まっています。

フィリピン司法相 早期引き渡し実現への考え改めて示す

フィリピンのレムリア司法相は2日午前、記者団に対し容疑者の身柄の引き渡しの日程について「日々状況が動いているので約束はできないが、われわれは最善を尽くしている」と述べ、早期に引き渡しを実現したい考えを改めて示しました。