上げ幅の縮小は今回で2回連続で、通常の利上げ幅である0.25%に戻した形です。
これによって政策金利は4.5%から4.75%の幅となります。
アメリカでは記録的なインフレが続いてきましたが消費者物価指数の上昇率は去年12月まで6か月連続で前の月を下回っています。
FRB 0.25%の利上げ決定 2回連続で上げ幅を縮小 円高進む
アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は1日まで開いた会合で、0.25%の利上げを決めました。利上げ幅の縮小は前回・去年12月に続いて2回連続です。FRBが利上げ幅を縮小したことを受けて1日のニューヨーク外国為替市場では円高が進み、円相場は一時、1ドル=128円台半ばまで値上がりしました。
FRBは1日までの2日間、金融政策を決める会合を開きました。
声明では「物価上昇は多少和らいだが依然として高いままだ」との文言を盛り込みました。
またロシアによるウクライナ侵攻がインフレ圧力を高めているというこれまでの文言を削除し、インフレがいくぶん落ち着く兆しが出ているという認識を示しました。
そのうえで政策金利を0.25%引き上げることを決めました。
去年は11月の会合まで4回連続で0.75%という異例の大幅な利上げを決めた後、12月の会合では0.5%と、利上げ幅の縮小に踏み切っていました。


パウエル議長は会合のあとの記者会見で「物価の上昇が収まっていく過程が始まったと言及したのは今回が初めてで、実際にそれはモノの価格によくあらわれている」と指摘しました。
一方で「インフレに勝利したと宣言するにはあまりに時期尚早だ」として、次回以降の会合でも金利を引き上げる考えを示唆しました。
一方で「インフレに勝利したと宣言するにはあまりに時期尚早だ」として、次回以降の会合でも金利を引き上げる考えを示唆しました。
FRB パウエル議長「インフレ低下傾向 確証にはさらに証拠必要」
会合後の記者会見で、FRBのパウエル議長は「過去3か月の月ごとの物価上昇に関するデータは低下していることを示している。この傾向は歓迎すべきことだが一方で、インフレが持続的に低下傾向にあることを確証するには、さらに証拠が必要だ」と述べました。
また「急速な引き締めの効果は、これまでのところ完全には感じられていない。われわれはまだやるべきことがある。物価の安定は経済の基盤を維持するうえでFRBの使命だ」と述べました。
そして「インフレに勝利したと宣言するにはあまりに時期尚早だ」と述べ、「適切な水準に達するまで複数回の利上げを協議している」と明かしました。
さらに「経済の動向が見通しどおりであれば、ことし中に利下げを行うことや緩和的な政策をとることは適切ではないだろう」と述べました。
このほか「物価の上昇が収まっていく過程が始まったと初めて言及した。それはモノの価格によくあらわれている」と述べました。
パウエル議長は「深刻な景気後退や失業率の大幅な上昇を招くことなく、物価上昇を2%の目標にまで戻すことができると考えている」と述べ、景気を大きく悪化させずにインフレを収束できるという認識を示しました。
また「急速な引き締めの効果は、これまでのところ完全には感じられていない。われわれはまだやるべきことがある。物価の安定は経済の基盤を維持するうえでFRBの使命だ」と述べました。
そして「インフレに勝利したと宣言するにはあまりに時期尚早だ」と述べ、「適切な水準に達するまで複数回の利上げを協議している」と明かしました。
さらに「経済の動向が見通しどおりであれば、ことし中に利下げを行うことや緩和的な政策をとることは適切ではないだろう」と述べました。
このほか「物価の上昇が収まっていく過程が始まったと初めて言及した。それはモノの価格によくあらわれている」と述べました。
パウエル議長は「深刻な景気後退や失業率の大幅な上昇を招くことなく、物価上昇を2%の目標にまで戻すことができると考えている」と述べ、景気を大きく悪化させずにインフレを収束できるという認識を示しました。
円高進む
FRB=連邦準備制度理事会が0.25%の利上げを決め、利上げ幅を縮小したことを受けて1日のニューヨーク外国為替市場では円高が進み、円相場は一時、1ドル=128円台半ばまで値上がりしました。
アメリカの記録的なインフレが今後、収束に向かうとの観測から日米の金利差が縮小することが意識されてドルを売って円を買う動きが強まりました。
アメリカの記録的なインフレが今後、収束に向かうとの観測から日米の金利差が縮小することが意識されてドルを売って円を買う動きが強まりました。
FRB政策の経緯は
新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年3月、金融市場の動揺を抑えるため、FRBは政策金利を0.5%、1%と相次いで緊急利下げを実施。ゼロ金利政策を導入しました。
おととし12月以降、消費者物価が7%以上となりインフレが加速したことからFRBは去年3月の会合で0.25%の利上げを決めてゼロ金利政策を解除。金融引き締めへと転換します。利上げは3年3か月ぶりでした。
さらに去年5月の会合で22年ぶりとなる0.5%の利上げと、「量的引き締め」と呼ばれる金融資産の圧縮に乗り出すことも決めました。
しかし、その後もインフレに収束の兆しは見えず、6月以降、11月の会合まで4回連続で0.75%という大幅な利上げを決めました。
その後、発表された11月の消費者物価指数は7.1%の上昇と、上昇率が5か月連続で前の月を下回り、インフレが落ち着く傾向がみられたことなどから前回・12月の会合では利上げ幅を縮小し、0.5%の利上げを決めました。
去年3月にゼロ金利政策を解除し利上げを開始して以降、利上げ幅の縮小は初めてでした。
さらに12月の消費者物価指数も上昇率が前の月を下回り、およそ1年ぶりに6%台に低下したことから、市場ではインフレが落ち着く傾向となっているとしてFRBが利上げ幅を縮小するという見方が強まっていました。
おととし12月以降、消費者物価が7%以上となりインフレが加速したことからFRBは去年3月の会合で0.25%の利上げを決めてゼロ金利政策を解除。金融引き締めへと転換します。利上げは3年3か月ぶりでした。
さらに去年5月の会合で22年ぶりとなる0.5%の利上げと、「量的引き締め」と呼ばれる金融資産の圧縮に乗り出すことも決めました。
しかし、その後もインフレに収束の兆しは見えず、6月以降、11月の会合まで4回連続で0.75%という大幅な利上げを決めました。
その後、発表された11月の消費者物価指数は7.1%の上昇と、上昇率が5か月連続で前の月を下回り、インフレが落ち着く傾向がみられたことなどから前回・12月の会合では利上げ幅を縮小し、0.5%の利上げを決めました。
去年3月にゼロ金利政策を解除し利上げを開始して以降、利上げ幅の縮小は初めてでした。
さらに12月の消費者物価指数も上昇率が前の月を下回り、およそ1年ぶりに6%台に低下したことから、市場ではインフレが落ち着く傾向となっているとしてFRBが利上げ幅を縮小するという見方が強まっていました。